内容説明
快楽のイタリアから凌辱されたボヘミアまで、〈バロックの三日月地帯〉への旅。―作家と写真家の二人はバロックの軌跡を追って夢と情熱のスペクタクルに身を浸す。―ベルニーニとモーツァルト、クリームの曲線、旅日誌と物語、そして死へのゆるやかな歩み。
目次
第1章 イタリア(開かれた口;オルペウス;バロックの三日月形;抵抗の一例;ローマの蝋燭からトリーノの燭台へ)
第2章 ドイツ(形に抵抗する群衆;バルタザールの祝宴;グーテンツェルとオットーボレイン;銀色の天体から赤い月へ;マーテル・ドロローサ)
第3章 オーストリア(薔薇の騎士;オペラの犠牲者たち;皇帝とイエズス会修道士)
第4章 プラハとボヘミア(アイスクリームのチャンピオン;カラーラの大理石からボヘミアの菩提樹へ;放蕩息子がふたたび姿をあらわすところ;ベツレヘムの森)