コマネチのために

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コマネチのために

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  • サイズ 46判/ページ数 240p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784480832221
  • NDC分類 929.13
  • Cコード C0097

出版社内容情報

ファンサンボル青年文学賞受賞

『82年生まれ、キム・ジヨン』(日韓累計165万部突破)著者デビュー2作目



伝説の妖精に魂を奪われた少女の夢は、体操の選手になることだった。

思わずエールを送りたくなる、チョ・ナムジュの鮮烈な初期作品。



===

コ・マニ一家の住む、ソウルの貧民街の一つであるS洞の再開発が始まる。今は一人でトッポッキとてんぷらを売っている父。近頃の最大の関心事は、再開発の流れに乗ってマンションに入居すること。そして二人の間の一人娘で未婚の36歳、コ・マニは10年間働いた職場をクビになったばかり。幼い頃、マニは、テレビでソウルオリンピックの体操選手の姿を見て魅了される。母は父の反対を押し切ってマニを体操部がある私立小学校に転校させる。しかし、幼い時から体操を続けてきた他の子どもたちとの実力の差を知って呆然とする。ある日、大きな事件を経験したマニは体操を諦める。そして現在のマニは……

===

「彼女はコマネチと言うの。ナディア・コマネチ。体操界における伝説の妖精よ」

 院長先生が言った。コマネチに出会えたのは運命のように思えた。院長先生は私の運命論に油を注ぐような一言を付け加えた。

「マニが特別な子に思えたのは、初めて会った時からなの。コ・マ・ニという名前を聞いた時、コマネチを思い出したからよ」(70ページより)





(……)十四歳のコマネチはモントリオールオリンピックのヒロインとなった。

 院長先生からコマネチの話を聞きながら、私は体が熱くなるのを感じた。顔が火照り、頭がぼうっとし、口からも、目からも、煙が出そうだった。神の祟りにあったり、あるいは恋の病にかかったりしたら、きっとこんな感じになるだろう。私はその瞬間、大げさではなくて本当に、体操に魂を奪われてしまった。どういう精神状態で、家に帰れたのかも思い出せない。布団に入ってからもひたすらコマネチのことを考えていた。(71ページより)

===


【目次】

これもまた、過ぎゆく

残酷な冬

私は新体操がしたいと言った

危うげながらも幸せな時間

高い所へのぼる人たち

お尻に押した赤いスタンプ

暗号のようにぽつぽつと

ネギを見てやさしく笑う人たち

月夜のステージ

あとがき



著者からのメッセージ

訳者あとがき

内容説明

伝説の妖精に魂を奪われた少女の夢は、体操の選手になることだった。思わずエールを送りたくなる、チョ・ナムジュの鮮烈な初期作品。ファンサンボル青年文学賞受賞作。

著者等紹介

チョナムジュ[チョナムジュ]
1978年ソウル生まれ、梨花女子大学社会学科を卒業。放送作家を経て、長編小説「耳をすませば」で文学トンネ小説賞に入賞して文壇デビュー。2016年『コマネチのために』でファンサンボル青年文学賞受賞。『82年生まれ、キム・ジヨン』で第四十一回今日の作家賞を受賞(2017年8月)

すんみ[スンミ]
翻訳家。早稲田大学大学院文学研究科修了(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ぽてち

27
2016年に出版されたチョ・ナムジュさんの2冊目の長篇小説。著者による要約は「失敗のあとを生き続ける人々の物語」だそうだ。タイトルにあるコマネチは、1970年代に活躍したルーマニアの体操選手。主人公のコ・マニ(名前がコマネチに似ている)は、36歳で10年勤めた会社をクビになり、親元に寄生している。実家はソウルでも5本の指に入る貧民街にあり、現在何度目かの再開発話が持ち上がっていた。フラッシュバックの手法で現在と過去が交互に描かれ、なかなかにつらい人生を歩んできたマニが痛い。この両親もどうなんだろうと思う。2025/08/01

ズー

16
単なるコマネチに憧れて、体操選手を目指す!ような話ではなかった。そこを軸とし、韓国の貧困、住居問題、女性差別などなど、色んな問題が顔をのぞかせ、考えさせられる作品だった。それでも主人公含め家族は愚痴ったり喧嘩したりするけどへこたれない。どんよりした中にもこの家族のやりとりで笑える所も多い。貧しくても娘の熱い情熱の火を消えないように守ってきた母。不器用なりにも行動し、やるしかないよと少しづつでも前に進む力。2025/08/08

gumiko

1
序盤から結局は打算的で立ち回りが上手い人が勝つと思わせる描写が読み進めるのがしんどい部分もあったけど、最後にはスポットライトに当たらなくても一人一人自分の人生の主人公であると感じられた。 著者、訳者のあとがきも読後の気持ちを整理する助けになった2025/07/23

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