感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
はる
6
ヨセフがエジプト国廷臣ポテパルの総執事モント・カウの奴隷として売られた。経営と誠実で巧みな言葉の能力から邸と土地の管理をするまでになった。ヨセフの時代のエジプトはヌビア地方の上エジプトとデルタの下エジプトが統一されかなりの年月が経っていたようだ。アジア、地中海の民族と自由に交流していた下エジプトの主人たちは融通ある考えの人たちだった。それに比べ上エジプトの保守的・国粋主義的、迷信的人たちだったようだ。 この章でヨセフが七年を伸び伸びと過ごし信任された。父ヤコブとヘブライの教えに従い様々ことにあたった。2021/02/18
hachi921
4
第3部エジプトのヨセフを収録。ヨセフ(オサルシフ)はイシマエルの隊商に買い取られ、ペテプレーに奴隷として売り渡される。そこから立身出世し執事まで上り詰めるものの、欲求不満な第一夫人のお誘いを断った為(断り方も最後だけマズかったなぁ)冤罪を着せられ投獄される。つまりファラオの奴隷となるまでのお話。物語の舞台は数百年ずらされているようだが、古代エジプト社会の政治制度や奴隷制度などマンのエジプト研究の成果が表れているようです。確かにイキイキとした描写が多かったように思います。動物崇拝の名残なんかも見て取れますね2020/01/03
DEN2RO
0
ヨセフはエジプトで奴隷として売られます。17歳の彼は自分に課せられた神の使命を自覚して行動し、頭角をあらわします。その存在は、感受性のある人々には祝福として受け取られますが、またも神の計らいで穴に突き落とされることになります。「第三部 エジプトのヨセフ」。2023/06/23