内容説明
中島敦とその伯父たち、菅原道真の家学、藤原良経の百人一首の歌、熊谷直実の発願文、親鸞とその弟子・唯円の聞き書きなどをめぐって、引用という行為にあらわれている奥深い精神のはたらきに踏み入ってゆく。
目次
「述べて作らず」の歴史
菅原道真の「抄出」
きりぎりす、ほととぎす、あやめ草
蝶の遊び
地獄極楽図風景
仏祖たちの撰述
熊谷直実の発願
空よりやふりけん
よきひとのおほせ
如是我聞異聞
最期の引用
ディオティーマ
著者等紹介
勝又浩[カツマタヒロシ]
1938年神奈川県生れ。法政大学文学部卒。文芸評論家、法政大学教授。「我を求めて―中島敦による私小説論の試み」により第十七回(1974年)「群像」新人文学賞評論部門を受賞
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- 和書
- 雨の中に消えて 角川文庫