出版社内容情報
「誰かのつらさに、大きいも小さいもない」3カ月にわたる、トラウマ治療の記録を書く。『かなわない』の著者による、4年ぶりの新刊!
内容説明
誰かのつらさに、大きいも小さいもない。3カ月にわたる、トラウマ治療の記録。
目次
はじめましておひさしぶりです
こんな自分と生きる
助走―トラウマ治療0
遺言のようなもの
私は守られていた―トラウマ治療1
三人のハイムシナジー
お椀を買いに行く―トラウマ治療2
砂金 葉山の砂―トラウマ治療3
私は愛されていた―トラウマ治療4
五年
同じ名前―トラウマ治療5
拝啓 中野先生
未来の鋳型―トラウマ治療6
あかるいあきらめ
著者等紹介
植本一子[ウエモトイチコ]
写真家。1984年、広島県生まれ。2003年、キヤノン写真新世紀で優秀賞受賞。2013年、下北沢に自然光を使った写真館「天然スタジオ」を立ち上げ(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
mincharos
27
久しぶりの一子さん!この人の本を読む時は、一子さん元気かな~?って、しばらく会ってない友達の近況を心配する気持ちで読んでしまう。そして彼氏のミツくんとまだ続いていてビックリ。すごい束縛しいで振られる不安と常に戦ってる一子さんと5年もつきあえてるミツくんがすごいと思う。(まだ若いのに)子供たちの話はさすがに子供たちがもうだいぶ大きくなったようで出てこなかったけど、子供たちも元気そう。今回は彼女が大事な人と長く関係を続けることが不得手で、カウンセリングでトラウマ治療をして、それが有効だったっていう話がメイン。2023/10/25
spatz
10
トラウマセラピーの記録。 EMDR (Eye Movement Desensitization and Reprocessing:眼球運動による脱感作と再処理法) というトラウマ治療の手法があることを初めて知った。明滅する光をみる・・・という記載が何度も出てくる。彼女にはこのやり方がとてもあっていたということだ。#NetGalleyJP https://www.netgalley.jp/book/286122/review/697890 レビュー2023/05/31
ちどり
7
いつも開いたら一気読みの、一子さんの本。カウンセリングセンターでのトラウマ療法体験記でもあり、最新の一子さんの日常心情でもある、この作品。ご自分の気持ちの、光を当てたくない部分も詳細に書いてあり、ああ、こういう困ったところ、わたしもあるなぁと追体験しながらページをめくりました。信頼できるカウンセラーさんとのトラウマ療法を一旦卒業して、新しい毎日を送っておられるでしょうか。日日のお幸せを祈っています。2023/11/15
Gaooo
6
著者の本を読んできたのは「こんなにさらけだすなんて」という驚きと「この先どうなるの?」という下世話な好奇心があったから。今までで一番穏やかな日々を著者が過ごしているみたいで、なんだか感慨深い2023/07/30
t miya
6
トラウマ治療の記録。前半は少し疲れて読むのを中断した。後半はなんだか割り切れてきたような内容で、でもやはり実のお母さんとの確執の部分は何度読んでもこちらまで重くなる話。だけど治療が功を奏し、最後はスッキリされてきていたのでよかった。以前書かれていた本はよくこんなにあけすけに書けるなー、という内容ばかりであったが、この本を読むとそれも必要なことだったんだ、と腑に落ちる。最後の記録に「まるで結婚みたいだな、と思う。枠にはまることで楽になる面もあるけれど、どこか息苦しい」とあり、日付が奇しくも1122。2023/06/16