出版社内容情報
日常の暮らしの片隅にそっとたたずむ、密やかな世界を愛する人、集合! 絵本作家・酒井駒子さんの静謐な作品と不思議なエッセイで織りなす初めての画文集。
内容説明
小さなトンネルの向こう側の森は、秘密のような、よその世界のような感じがする。静謐な絵と驚きに満ちた言葉が、ともに響きあう珠玉の1冊。
目次
子犬
糸蜻蛉
足跡
枝
鳴き声
サッシャ
ハナアブ
絵本
カラスアゲハ
鳥たち〔ほか〕
著者等紹介
酒井駒子[サカイコマコ]
兵庫県生まれの絵本作家。東京藝術大学美術学部油絵科卒業。2004年、『きつねのかみさま』(あまんきみこ文)で第9回日本絵本賞、2009年、『くまとやまねこ』(湯本香樹実文)で第40回講談社出版文化賞受賞。書籍やCDの装画も数多く手がけている。ニューヨーク・タイムズの「2009年の子供の絵本最良の10冊」にも選ばれた(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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- 評価
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
❁かな❁
191
お気に入りの酒井駒子さんの初の画文集*自然溢れる森での暮らしなどの日常エッセイと沢山の素敵な絵♡駒子さんの魅力的な絵が表紙の本はつい手に取ってしまう!特に子供の絵が大好き♡ぷっくりしたほっぺ、伏し目がちな睫毛の長い目、キュッと閉じられたお口、柔らかそうな髪の毛がたまらない♪少しダークな色合いや塗り方も本当に美しい*2匹の猫ちゃんと暮らされてるそうでエッセイにも絵にも猫ちゃん出てきて可愛かった♡表紙にもなってる絵やハツカネズミと女の子、靴を履いてる女の子など特に好き♡読んでいる間、素敵な空気に包まれる作品。2018/05/26
♪みどりpiyopiyo♪
137
小さなトンネルの向こう側の森は、秘密のような、よその世界のような感じがする。絵本作家 酒井駒子さんの画文集です。■暮らしの片隅にそっと佇む微かな気配に耳を傾けるような、日記のような小さな文章が30編あまり。其々に駒子さんの絵。■頁をめくると章題と絵、次の見開きに文。静かに心湧き立つような ふとした拍子に出逢う小さな驚き。1つ1つの文を読み終えると、心が少し揺らいでいるのが嬉しくて もう一度頁を戻って そこに描かれる静謐な眼差しに帰りたくなるのです。(初出 2014〜2016年。2017年 加筆して出版)2018/05/29
mocha
122
そっと手を取って、とっておきの森を案内してくれる。虫の羽音、鳥の囀り、梢を渡る風‥。36篇のエッセイ&画集。山の家での日々を切り取った文章はエッセイというよりは散文日記。駒子さんの透明な感性がとても美しい。描かれた伏し目がちな子ども達は、皆自分だけの世界を見つめているようで、近づいて声をかけたら秘密を教えてくれるだろうか。2018/01/29
かりさ
120
都会と深い森、喧騒と静謐、無機質の中の小さな自然とむせ返るほどの命のきらめき。金茶色のからまつの葉、雪面に続く動物の足跡、青鳩の鳴き声、青空を背にすっくりと立つ白樺、冬を越せなかった生き物の白骨…自然の恵みの豊かさ、森の生き物たちの儚い命の終わりも綺麗事に終わらず真摯に描写しているのも駒子さんの世界の闇に通じていてとても良い。愛らしさの中にどこか寂しさを内包した駒子さんの絵と文章がそっと寄り添ってくれる。気がつけば手元に呼び寄せて眺めてはらりと開いた箇所を読む。ざわめく気持ちが整う。私の星のような本。2017/10/14
seacalf
119
主に子供たちの絵を巻頭に、作者ご自身のとりとめのない日常を綴っている。山の家と東京の家を行ったり来たり、近所の子供の話や、飼い猫との戯れ、風邪を引いた話や、近くの自然の話など。アオバト、エゾハルゼミ、ハナビラタケ、作者と一緒になってネットで調べながら楽しく読む。絵と文章が相まって不思議な雰囲気を醸し出す。ヒヤシンスの香りの記述にハッとする。どこかでかいでみたら小学生の頃の思い出がよみがえるだろうか。酒井駒子さんの絵は一貫性があってまとまりのある世界を描いている方が好きみたい。さて、次はどの作品を選ぼうか。2020/10/27
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