内容説明
短い生涯を流星のように駆けぬけた兄・賢治の生と死をそのかたわらで見つめ、兄の死後も烈しい空襲や散佚から遺稿類を守りぬいてきた実弟による初めての文集。詩趣たちこめる文章に浮かびあがる詩人の実像。静かな感動をよぶ招魂の文集。
目次
麓の若駒たち
最初の手紙
兄とレコード
兄とトランク
『春と修羅』への独白
「修羅の渚」にて
「イギリス海岸」への独白
燻浄された原稿
焼け残った教材絵図について
イタリアの友より
銀河鉄道の車掌さん
賢治の世界
「臨終のことば」から
兄賢治の生涯〔ほか〕