へのへの夢二

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  • サイズ B6判/ページ数 256p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784480803795
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

内容説明

環、お葉に可愛い彦乃、いずれ劣らぬいい女。夢二の死ぬ日を酒盛りしながら待っている。富士見高原療養所での夢二の最後の二週間を、抒情的に官能的に、時には滑稽に自在の筆遣いで存分に描く。久世文学の真骨頂。

著者等紹介

久世光彦[クゼテルヒコ]
1935年東京生まれ。東京大学文学部美学科卒業後東京放送を経て、映像制作会社を設立、ドラマの演出を主に手掛ける。92年「女正月」他の演出により芸術選奨文部大臣賞(放送)を受賞。93年『蝶とヒットラー』でBunkamuraドゥマゴ文学賞、94年『一九三四年冬―乱歩』で山本周五郎賞、97年『聖なる春』で芸術選奨文部大臣賞(文学)、2001年『蕭々館日録』で泉鏡花文学賞を受賞。98年紫綬褒章を受章
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感想・レビュー

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アキ・ラメーテ@家捨亭半為飯

19
「花のお江戸じゃ夢二と呼ばれ、故郷(くに)へ帰ればへのへの茂次郎」サナトリウムで死を待つ夢二の元に、現れた3人の女たち。妻の環、嘘つきおかねことモデルのお葉に、今は亡き永遠の彦乃。そこに、看護婦のフーちゃん、同じ入院患者の若い女に、水車小屋の9つのみーちゃんが加わって、官能的で幻想的な夢二奇譚。2015/07/28

林 一歩

14
下世話で淫靡で切ない。 「性」への執着が「生」への執着という、ある意味男の真理をついた言葉に膝打ち。2014/10/22

やまちゃん

2
フラフラと優柔不断、超ダメ男の夢二。なのに、 引きも切らず次々と女が言い寄ってくる。彼の死期が近い事を知り、過去の女達が集結し、もろ肌脱いで酒を酌み交わし、肉食系らしく取っ組み合いの喧嘩をし、かと思えば泣き、笑い、同志となる様が痛快でした(^^) その様子を覗き見て、戦慄する夢二が可笑しかったです(笑)夢二の絵がとても好きなので読んでみたんですが、ザックリと彼の人となりを知れてとても面白かったです。あくまで、久世さん的な夢二の解釈でしょうけど☆2014/09/23

遠い日

1
050906【読書ノート/ひとことメモ】竹久夢二の最期。幻のような……。2005/09/06

sayako_kyoto

1
死ぬ間際になっても過去の女のことを思い出し、今の女を追っかける。夢二ってこんな助平な人だったのかとびっくり。小説なんだろうけど、ちょっとなあ。視点が男性的過ぎて、ちょっとついていけなかったということかな。女たらし、女好きの男に実際振り回される女は惚れてて幸せだから、そう悪い人には見えないのだろうけど、当事者じゃない自分からすると、ええ~という感じだった。文章もなまめかしいし、なんだか官能小説を読んでいるみたい。2012/05/05

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