内容説明
明治三十八年から昭和九年まで、竹久夢二の俳句活動の全期間にわたる千二百五十余首を時代別に収めた実質上の全句集である。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
匠
97
描かれた絵が有名な竹久夢二だが、句集もあって。この本を書店で見つけたときはその珍しさと、大正浪漫の雰囲気いっぱいな函入りの装丁に惹かれて衝動買い。明治38年から昭和9年までの間に詠まれた1256もの句は、日常の中の愛ある微笑ましい光景を素直なままに詠ったものから、彼の少年っぽさが滲み出たもの、また病床で詠まれたものは人生観だったりと幅広い。なお14点ほどの書も見開きで掲載されている。ちなみに、どれか1つとは選べないけれども、「ほつれ毛に遊ぶ風あり青すだれ」なんて夢二らしいなと、思わずニンマリしてしまった。2013/10/14
双海(ふたみ)
24
帰省時に近所の古書店で購う。明治38年から昭和9年まで、夢二の俳句全1250余を時代別に集めた実質上の全句集。「春寒し恋は心の片隅に」 好きな句は読書ノートへ。2015/09/26
shou
6
推敲の跡が見える句が並んでいたりして面白い。「詩のような恋を語りし日もありき」「夕さくら恋はほのかにありぬべし」「川霧や女はぬれてかへるもの」2013/08/15
思惟
3
(長き夜やうそと涙のカクテール)ロマンチックで好き。生活感とロマンスの曖昧な共有が17文字の中でで生き生きとしている。2012/07/11