出版社内容情報
著者が生前に企図していた構成でおくる農業論講演集。収録講演は「農村の終焉」「日本農業論」「農業から見た現在」「安藤昌益の「直耕」について」ほか全5篇
内容説明
著者が生前に企図した構成でおくる農業論講演集。
目次
1(人間の死・自然の死・農業の死)
2(農村の終焉―“高度”資本主義の課題;日本農業論;農業からみた現在)
3(安藤昌益の「直耕」について)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
壱萬参仟縁
21
消費者にとっての原則は、安くてうまい米を選ぶこと、それが当たり前。農家は?(133頁) 安藤昌益の万人直耕:百姓が直接、地面を耕して、直接種をまいて、収穫を得て、それを自分の口にする生き方が人間の 生き方としてはいちばん根本的(187頁)。 2015/03/27
amanon
5
テーマが農業ということで、かなりとっつきにくいかな?とつい身構えてしまったが、思いの外平易でわかりやすい内容。収められたテキストがほぼ30年前ということで、今日の事情に合わないところもあるが、本書を日本の農業が抱えている根本的な問題は殆ど変わらない、寧ろ更に深刻化しているのでは?と思えてくる。また、そうした問題に対して、既存の左翼の紋切り型の意見に対してはっきりと「否」をつきづける吉本のスタンスが小気味良い。この辺りの硬直化した左翼のスタンスもここ30年を経ても、あまり変わらないのでは?という気がする…2019/03/08