内容説明
まだプラトンについて新たに書くことがあるのか、外国で新しい研究でも出たのか、と質問された。プラトンからもう新しく学ぶことはないと信じられているからであろう。…(著者)日本人による初めての本格的なプラトン研究の第3巻。第2巻につづきイデア論を詳細に論及する核心的著述。
目次
第1部 方法―ディアレクティケー(分割法から―定義を得るための新しい方法;問答法へ;仮定法―問答法とのつながり;問答法の研極―線分の比喩の意味するもの;ソクラテスの問答法)
第2部 イデア論再説
第3部 「ある」と「あらぬ」―『ソフィスト』の提起するもの(「あらぬ」の「ある」こと;「あらぬ」から「ある」へ;イデア論にとっての新しい問題;「ある」とともに「あらぬ」;関連する問題)