内容説明
太宰逝って半世紀、ますます評価の高まる太宰文学の新たな読み直しに向けて、新発見の草稿をも増補し、全著作をジャンル別、発表年代順に再編した決定版全集。本巻には、「如是我聞」「もの思う葦」「碧眼托鉢」などを収録。
目次
随想(田舎者;魚服記に就て ほか)
序跋・後記(「地球図」序;『思ひ出』序 ほか)
雑纂(俳句;ねこ ほか)
座談会(現代小説を語る;歓楽極まりて哀情多し)
補遺(作者の言分;春男と旅行できなかった話 ほか)
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ジョンノレン
55
読友の太宰小品感想を読んで懐かしく、思わず図書館サイトで検索し、トップでヒットしたこの本を予約したら、昭和8〜23年に発表された随筆随想や諸作品の序やあとがき集だった。戦前戦中の時期は時節柄か内外情勢についてに大上段に語るものはなし。戦後になって基本国を愛し国の言うことに従ったが、もし勝っていたら魔の国になっていただろうと。片山内閣に好意を示し社会主義の必然性を容認したかと思えば、別の箇所で保守党にシンパシーとも。昭和23年の如是我聞で志賀直哉に対する容赦なく執拗で長文の憤懣吐露、余程腹に据えかねたか。2024/06/28
myunclek
13
意外に明るい太宰治。文豪らしからぬ自然な姿に好感^_^2015/04/19
ksmsk
1
太宰治嫌いじゃなくなりそう。かわいい。2012/07/30
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- 和書
- 海のふた 中公文庫