出版社内容情報
介護は時間も場所も、言葉も越えるタイムマシン! 老人たちの問題行動の中にこそ、豊かな介護を創るカギがある。さあ、認知症ケアのワンダーランドへ旅立とう。
三好 春樹[ミヨシ ハルキ]
内容説明
介護は時間も場所も、言葉も越えるタイムマシンだ!「問題行動」に秘められたお年寄りたちのメッセージにこそ、誰もが笑顔になれる、豊かな介護を創るカギがある。さあ、老人介護のワンダーランドへ旅立とう!
目次
第1章 パラレルワールドへ突入
第2章 介護に必要なのは二つの「ソーゾーリョク」
第3章 人生と人生がぶつかり、共鳴する場
第4章 人生、やり直しはできる そして、そのほうが面白い
第5章 介護は時代の最先端
第6章 認知症老人の世界
第7章 時間よ止まれ
第8章 問題児?問題老人?問題行動?
第9章 虐待に至らない介護
第10章 介護の魅力3K
著者等紹介
三好春樹[ミヨシハルキ]
1950年、広島県に生まれる。高校中退後、数々の職業を転々とした末に24歳で特別養護老人ホームの生活指導員となる。その後、理学療法士の資格を取得し35歳で「生活とリハビリ研究所」を立ち上げ、独立(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ゆう。
28
介護をはじめ、対人援助労働はただエビデンスを並べただけではその労働のもつ深さや魅力はわからないことがあります。本著は、現場でケアを実践する著者がその経験に基づき高齢期をどのようにしたら充実したものにできるのか考察したものとなっています。僕は介護職は専門性の高い仕事だと思っています。ケアワークを通じて高齢者の思いに応えようとする介護職は魅力的です。そうした魅力を考えることができる本かもしれないと思いました。2017/11/05
タルシル📖ヨムノスキー
19
介護についてザックリ紹介した本。ズブの素人だった筆者は、現在その業界で知らない人はいないくらいの超有名人。内容は全編「介護って楽しいよ」、「介護ってやりがいあるよ!」といった感じ。辛くて厳しい現実についてはほとんど書かれていません。現場叩き上げの人なので、もっと現場でのエピソードをたくさん紹介してほしかった。2019/04/01
ヒナコ
18
学生運動の嵐の最中に高校時代を過ごし新左翼運動に身を投じたものの、その後、運動から距離を置き、職を転々としていた著者は、偶然介護職に就いたことをきっかけに介護にのめり込んでいく。そこで実感したのは、高齢者の自主性を尊重することが、高齢者を寝たきり状態にしないということだった。「高齢者の嫌がることはしない」という方針のもと、あの手この手で高齢者と関わる著者の実践経験が、本書では綴られている。→2022/10/20
ochatomo
11
「マンガ認知症【施設介護編】」巻末おすすめ本 1974年から施設介助をしてきた著者の言葉はわかりやすい 大原則は『老人が嫌がることはしない』 その場しのぎや時間稼ぎは上手い認知症ケア 暴力は介護側が先行、問題行動と便秘の関連指摘に納得した 信頼感・自己肯定感を失っているのが要介護老人と引きこもりの共通点、身体感覚の「快」を共有する体験で修復していこうとの指摘もよかった 介護の3Kは、感動・健康・工夫 『いい介護現場には、そんな(注:虐待・過重労働等)多くの現代人の課題に応える大切なものがある』 2016刊2024/11/08
ゆいきち
11
すでに介護にどっぷり浸かっているこちら側にとっては、目新しいことは何も書かれていませんでした。ただ、改めて、この仕事を始めて良かったな、と思わせてくれました。魅力の再認識ですね。『介護者は考える杖』だとありましたが、まさにそうです。むしろ、介護者は『杖に徹する』べきなのではないでしょうか。ぜひぜひ、介護の仕事と関わりの無い方々に読んでいただきたい本です。2017/05/25