出版社内容情報
人のでも自分のでも、プロフィール写真はだれもが持っている。その意味と役割はどう変わってきたのかを、写真の誕生から最近の「自撮り」ブームまでたどる。
内容説明
携帯電話やスマートフォンで、誰もが気軽に撮影する。撮った写真を人に送ったり、SNSで広めたりもする。いちばん多く撮るのが、ポートレイト写真。なぜみんな撮りたがる?それにはどんな意味がある?写真の誕生からプリクラ、自撮りまで。
目次
第1章 ポートレイトは何を語るのか(顔を集める;パターンのなかの個性;証明写真の役割;顔が物語っているもの)
第2章 理想の私を求めて―ファッションとポートレイト(現実と理想とのギャップ;日本人のモード;「読者モデル」と「ストリートスナップ」)
第3章 自撮りとコスプレ(自分を描く動機;プリクラと写メ;コスプレ写真の現在)
著者等紹介
鳥原学[トリハラマナブ]
写真評論家。1965年生まれ。近畿大学商経学部卒業。写真弘社でのギャラリー運営を経て、2000年にフリー。写真雑誌などに寄稿するほか、ワークショップなどを企画。現在、日本写真芸術専門学校、東京ビジュアルアーツ講師(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
1 ~ 1件/全1件
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
kei-zu
22
写真に写るイメージに、人は何を見てきたのか。何を込めようとしてきたのか。戦後の西欧への憧れから雑誌の読者モデル、プリクラ、コスプレに至るまでの時代の流れと被写体の意識の変化も興味深い。イケメンのお坊さんの写真集「美坊主図鑑」なんて本も、あるんですね。2024/03/28
calaf
6
たかが自撮り、されど自撮り???いろいろな事が絡んできているのですねぇ...個人的には、プリクラもコスプレもやったことないし、あまり興味もないのだけど、解説としては面白かったです。2016/05/12
rou
4
「ポートレイト写真とは、本来的に写された人物のアイデンティティのあり方、つまり自分が何者かということと深く関わるもの」このことばに共感を覚えました。 自身のポートレイト写真を見返すことで、その時の精神状態、どういった交友関係であったか。社会的な立ち位置がどのようなものであったか。様々なことを再確認でき、写真の中に当時のわたしをみることができます。 日々変化の多い社会を生きてゆく中で、自身が何者であるかは見失いがちです。その中で、ポートレイト写真は現代を生きていく道標となり得るのではないかと思いました。2024/01/13
ちひろ
1
ホロライブ儒烏風亭らでんさんの紹介で読んだ本。ファッションとしての写真のあり方を深く掘り下げており、ファッション雑誌が文化にもたらした影響、その変遷がわかりやすく書かれていて面白い。私自身はファッションにあまり興味が持てないが、ハイブランドやストリートファッション、ギャル、原宿系、プリクラ、コスプレといった主に若い女性が担う文化が、なぜその時代に隆盛を誇ったのか、そこにはどのような意味や思いがあるのかを客観的に掘り下げた文章には納得感があった。あとがきでは自撮りが蔓延した社会への警鐘も。2024/02/03
takao
1
ふむ2022/12/08
-
- 和書
- 徹底解説電磁気学