出版社内容情報
何度チャレンジしても挫折してしまう外国語学習。その原因は語学をはじめる前の準備がたりなかったから。文法、発音から留学、仕事まで知っておきたい最初の一冊。
内容説明
気軽な気持ちで外国語をはじめたけれど、途中でいやになってやめてしまったことありませんか。その原因は、「言語学」の基本を知らなかったから。つまずきやすいみんなのための最初の一冊。
目次
第1章 当たり前のことを確認する―外国語の基本
第2章 発音がすべてじゃない―外国語と発音
第3章 「単語」より「語」といいたいが―外国語と単語
第4章 文法は乗り越えられるか?―外国語と文法
第5章 「約束は約束だ」は無意味か―外国語と意味
第6章 言語はお互い似ていることがある―外国語と系統
第7章 どんな言語にも過去がある―外国語と歴史
第8章 ことばの違いは楽しいが…―外国語と方言
第9章 検定試験と留学は絶対に必要か―外国語と実力
第10章 通訳のほかにも仕事はある―外国語と職業
著者等紹介
黒田龍之助[クロダリュウノスケ]
1964年生まれ。上智大学卒業、東京大学大学院修了。東京工業大学助教授、明治大学助教授などを歴任し、ロシア語、英語、言語学を担当。現在は専任を持たず、かつ専攻言語のみにとらわれないという意味での「フリーランス」語学教師として、執筆と講演を中心に活動中。専門はスラブ語学、言語学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
harass
85
レビュでよく聞く名の学者で初めて読む。中高対象の語学学習者むけの新書。実用一辺倒の語学とは別の基本的な言語学の解説や、外国語への心構えでありがちな態度や、著者の体験や教えている学生たちの意見など多数。語学をなんのために学ぶのかなど、参考になるところがあった。結局、学んだ語学で飯を食うことは普通難しいのだという。外国語をペラペラと駆使することに格好良さを感じてしまうことなどの考察に納得する。まあ、軽い読み物として。2018/11/12
kinkin
85
ちょっと思いついたので外国語でも勉強するか、テレビで3ヶ国語しゃべっているタレントを見てカッコイイのでなどの理由で始めたものの続かずに挫折。というパターンは多い。著者によるとどんどん新しいメソッドが出来ているがまず努力をずっと維持できるかが大事だというごく当たり前のことが書かれていた。読んでいくうちにどんどんと外国語を学ぶ心がへし折られる人も多いのではないか。それくらい努力と言語学を学ぶことの大切さも書かれていた。マイナーな言語を学んでいる学生の意見も載っていた。2017/07/30
yomineko@ヴィタリにゃん
68
読んで楽しい黒田先生の本。複数言語を学んでいると必ずいる1つの言語を極めろ的な意見はテロですなwではあなたは日本語を広辞苑を諳んじれる位に極めてるのかと言いたい。個人の自由と先生も仰る。語学検定も誰かが定めた基準に合わせて勉強するのはナンセンスというご意見に激しく同意。その勉強をしていると何故か語学が出来なくなるという矛盾を感じるw学生達のご意見が役に立った。時間とお金どちらが必要との質問に時間をかけて必死で習得したものをお金などにかえてたまるかと。語学はいい意味で?チャラい人が上達する。チャラいです私w2023/02/12
びっぐすとん
21
またもや黒田先生。私が読んでも既に手遅れ。是非進路に悩む高校生、惰性で勉強している大学生に読んで貰いたい。年を取ると思うのだ、なぜあんなに自由になる時間があり、頭が軟らかかった学生時代にもっと真剣に勉強しなかったのか。学生の本分は勉強だったのに。何年もやってるのに上達しないのは覚悟が足りないのだ。何となくやってるからだ。私の年ならそれでもいい、でも若い人には夢中になってもらいたい。少年老い易く学成り難し、これも古典語、外国語の勉強成果だよね。マイナー言語に取り組む学生がなぜその言語を選らんだのか知りたい。2021/05/18
kilioi
17
タイトルが読んだ後胸に刺さってくる本。自分は大学で古典ギリシア語を学んだ。それはプラトンの原著を読みたいと思う気持ちがあったからだが、その前提に、みなが知らない暗号のような言語を解読したい、というチャラい理由があったからかもしれない。結果、挫折してしまったのだけれど。外国語を学ぶということは時間とお金を必要とする、と著者はいう。これは言葉に限ったことではなく、どんなものを学ぶのにも必要なものだろう。社会人になってからだからこそ、その重要性がわかる。語族や語派を系統立てて勉強したい。2012/07/17
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