出版社内容情報
「便所めし」という言葉があるが、友達がいないということは、「もてない」よりもつらいかもしれない。文学作品を始め、さまざまな視点から描く、ネット時代の友達論。
内容説明
「便所めし」という言葉がある。友達がいないということは、なかなか人に言えないことだ。「もてない」よりも、場合によってはつらいことだ。文学作品を始めさまざまな視点から描く、ネット時代の友達論。
目次
第1章 友達にだって片思いはある
第2章 虚構としての友達物語
第3章 友達関係はホモソーシャル
第4章 友情か、正義か
第5章 「いじめ」のことなど
第6章 友達は面倒でもある
第7章 ネット時代の友達論
第8章 孤独な人々のための読書
終章 「あきらめ」と「明日」
著者等紹介
小谷野敦[コヤノトン]
1962年茨城県生まれ。本名読み・あつし。東京大学文学部英文科卒、同大学院比較文学比較文化専攻博士課程修了、学術博士。1990‐92年、カナダのブリティッシュ・コロンビア大学に留学。大阪大学助教授、東大非常勤講師などを経て、作家、文筆家。著書に『聖母のいない国』(河出文庫、サントリー学芸賞受賞)など(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
徒花
105
うーーん、まあまあかな。ガチで「友達がいない」と語る作家の著者による「人付きあい」のあれこれを書いたエッセー。友達がいないことを肯定的に受け止めているわけでもなく、かといって友達をつくる方法について述べているわけでもない。挙句の果てには「諦めるしかない」とまで書かれているので、基本的に読んでも救いはない。なかには著者に共感して楽しんで読める人もいるかもしれないが、ちょいちょい自分の気に入らない人のイチャモンが含まれるのでいい気持ちはしないし、学歴コンプレックスでもあるのかなと思われるところもある。2023/02/27
コウメ
69
(;-ω-)ウーン微妙な感じ。タイトルから「人間関係」のことを教えてくれるかな〜って読んでみたけどほとんど何が言いたかったのかわからなかった。著者の学生時代の人間関係、「人間関係」に関する本の感想に近い本の紹介。これ!!っていうものをがなく、ダラダラと、、、2019/11/26
harass
52
中高校生向けの新書のはずだがいつもの語りと違いがわからん。難意語に括弧で意味をつけていたぐらいか。友情についての、著者自身の経験や世界の文芸ものなどの創作や記録のエピソードが、脱線気味にサービス精神か思いつくままに語られていくのはいつもの著者。個人的に、友人同士のギャグがよくわからなかった著者が、深夜ラジオ『コサキン』でようやくギャグというものがわかったというのに笑ってしまった。あのシュールな番組のことをここで読むとはと。著者のファンならおすすめ。2017/03/15
coaf
13
友達がいないということを堂々と公言出来る僕はまだ良い方なんだろう。内容は大分当てが外れた感じ。「友達がいないということ」というよりは、文学における友達のあり方とかに近いのではないか。あまりにもシニカルでニヒリスティックでこりゃあ確かに友達いないだろうなと思ってしまった。一冊通して著者の愚痴を聞かされたようであまり良い心地はしない。著者は東大生を性格の悪い奴と断言するが、僕の周りの東大生は性格が良い人が多いように思える。でも、東大生の性格の悪い部分というのは大体想像がつく。2012/08/09
モリータ
12
友達がいないこと自体というより、主に学部後半〜修士あたりである種の友達がいないことに悩んでいた時期があったのだが、忘れてしまったからか本書の問題意識とは違うからか、あまりピンとこなかった。ただ、別れた恋人に全否定されるのはわかりやすい悩みだけど、友達に全否定される怖さというのはあるだろうなぁと(自分の場合に具体的にそういう恐れを持っているわけではないように思うが)。しかし阿部和重の「グランド・フィナーレ」は完全に読み飛ばしてるなぁ。2017/01/07
-
- 和書
- 情報とコンピュータ