ちくまプリマー新書<br> 先生はえらい

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ちくまプリマー新書
先生はえらい

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  • サイズ 新書判/ページ数 175p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784480687029
  • NDC分類 370.4
  • Cコード C0237

内容説明

「先生はえらい」のです。たとえ何ひとつ教えてくれなくても。「えらい」と思いさえすれば学びの道はひらかれる。だれもが幸福になれる、常識やぶりの教育論。

目次

先生は既製品ではありません
恋愛と学び
教習所とF‐1ドライバー
学びの主体性
なんでも根源的に考える
オチのない話
他我
前未来形で語られる過去
うなぎ
原因と結果
沈黙交易
交換とサッカー
大航海時代とアマゾン・ドットコム
話は最初に戻って
あべこべことば
誤解の幅
誤解のコミュニケーション
聴き手のいないことば
口ごもる文章
誤読する自由
あなたは何を言いたいのですか?
謎の先生
誤解者としてのアイデンティティ
沓を落とす人
先生はえらい

著者等紹介

内田樹[ウチダタツル]
1950年東京生まれ。東京大学文学部仏文科卒業。東京都立大学大学院博士課程(仏文専攻)中退。神戸女学院大学文学部総合文化学科教授。専門は、フランス現代思想、映画論、武道論(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ゲンキ

115
本書が東大生のおすすめ本に紹介されていたので読んでみました。いゃ~流石東大生が読む本って感じです。骨太の本です。読み応えがありました。現代文のテストに出てきそうな文章で、昔なら理解出来なかったかもしれません。作者が言いたかったことは、「先生と生徒のコミュニケーションは、勘違い、誤解、誤読、一人合点の余地を残して、構造化されている。それで、生徒がその解釈に魅入り、精通することで、気づき(会得)が生まれ、学びが成立する」だと思います。私自身も納得出来ました。大変面白かったです。2022/02/12

59
初めて内田樹氏の本を読んだのだが、「誤解の幅」「訂正の余地」のある興味深い文章だった。(作者自身がそう仕向けている。)様々な話題について述べ、最後は「先生はえらい」という言葉につながっていく。「あなたはそうすることによって、私に何を伝えたいのか」と問いを発し、学び続けることが重要だと思った。2022/01/04

Nobu A

53
内田樹先生著書8冊目。期待していたのと異なると言うのもあるが、「それにしても」と言うのが正直な読後感。アクティブ・ラーニング全盛の現代、先生の仕事は教授ではなく、学習を支援する存在と言われて久しい。しかしながら、それを言ったら教師は誰にでも務まるのか。回答を期待して頁を捲ると相変わらずの内田節炸裂。本人も認める脱線ばかり。しかも何度も。そもそも「こころ」や「三四郎」は文学作品。面接官の職務は金太郎飴のような返答を評価し序列を付けること。それに創造性を求める方が無理があり、質問そのものを変える必要がある。2022/06/19

めっし

52
すごい本だった。僕にも師匠がいるが、たしかに客観的に「尊敬すべき」人でなくて「僕がとにかく尊敬している」。「僕には到底到達できない何か境地にある先人」と僕が思い込んで魅了されている。「先生」を持つことは人生を豊かにする。自分がこの人こそ「先生」だ、と思うことが出発点。「自分以外は皆先生」という言葉に実感がある人は賢者だ。近年、教員は説明責任を求められ、教員は明確な回答を用意するが、「先生と弟子」という教育の本質は失われていく…等々、内田先生の文章から誤解に基づく思考が次々と広がっていく。勉強になりました。2013/07/19

おさむ

50
内田センセイの師弟論。中高生向けとうたいつつ、完全な大人向け笑。話はあちこちにひろがっていきますが、結論は「そうすることで、あなたは何を伝えたいのか」。こう考えることが学びの主体性。いやいや、「コミュニケーションは、誤解の余地を残して構造化されている」のだから、この結論は、私が勝手に解釈して学んだだけ。他の人がどう解釈してもそれはそれ、ということですね。夏目漱石の作品と能楽の「張良」の中に「センセイから学ぶこと」の本質があるんですね。2017/08/05

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