出版社内容情報
複雑な神経細胞の集合・脳の機能に数理モデルで迫り、ニューロコンピュータの基礎理論を確立した記念碑的名著。AIの核心技術、ここに始まる。
内容説明
脳は多数の神経細胞の集合で、その機能は複雑な神経回路網によって担われ、最高度の情報処理システムとして働いている。ここに情報の基本原理の発現を見た著者は、神経回路網理論の法則化を目指し、そのことこそが、脳の働きを解明するために本質的に意義のある有効なアプローチであると考えた。こうして「数理脳科学」は誕生した。今日のAIの隆盛を導き、同時に脳科学研究の核心的理論を生み出した理工学者による記念碑的著作。
目次
1 序―神経回路網の数理的研究
2 神経細胞と神経回路網の数理モデル
3 ランダム結合の変換回路網
4 神経集団の巨視的力学
5 統計神経力学の数学的基礎
6 神経場のパターン力学
7 神経回路網における競合と協調
8 神経細胞の学習理論
9 自己組織神経回路網における情報処理
著者等紹介
甘利俊一[アマリシュンイチ]
1936年、東京生まれ。東京大学大学院数物系研究科博士課程修了。工学博士。東京大学教授、パリ大学客員教授、理化学研究所脳科学総合研究センター長などを経て、現在は同研究所栄誉研究員。東京大学名誉教授。帝京大学先端総合研究機構特任教授。専攻は数理工学(神経回路網理論・情報幾何学)。「神経情報処理の基礎理論の研究」により、日本学士院賞受賞。文化功労者、文化勲章受章(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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