出版社内容情報
黄表紙作者の手にかかれば、あの忠臣蔵も馬鹿馬鹿しい話に。井上ひさし氏がSF的と評した『莫切自根金生木』など、目を見張る名作十七本を収録。
内容説明
黄表紙作家の手にかかれば、多くの日本人が快哉を叫ぶ忠臣蔵でさえ、なんとも残念なお話に。浅野内匠頭が短気を起こさなければ、みんな死なずに済んだのにね、というのが佐竹藩留守居役でもあった朋誠堂喜三二のうがちだ。本巻には、世の中の常識をひっくり返して、人びとをうならせたり、笑わせたりした作品16本を収録。井上ひさしをして「SF的発想」といわしめた『莫切自根金生木』や、うさぎが切腹して真っ二つになり、上半身から「鵜(う)」が、下半身から「鷺(さぎ)」が生まれたとする、最高度にくだらない『親敵討腹鞁』など、江戸っ子が競って読んだ名作をお楽しみください。
著者等紹介
小池正胤[コイケマサタネ]
1930‐2014年。近世文学研究者。東京学芸大学名誉教授
宇田敏彦[ウダトシヒコ]
1934‐2023年。近世文学研究者。元戸板女子短期大学教授
中山右尚[ナカヤマユウショウ]
1942‐2016年。近世文学研究者。鹿児島大学名誉教授
棚橋正博[タナハシマサヒロ]
1947年生まれ。近世文学研究者。元帝京大学教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ミコヤン・グレビッチ
2
「黄表紙」と呼ばれた江戸時代の絵入り滑稽本集。第三巻は続編という位置づけで、成立時期や特徴などによる分類はなく、第二巻までの選に漏れた佳作を集めたということか。収録の十七作のうち、恋川春町の作または画が五篇、山東京伝作が四篇と多数を占め、やはりこの二人は戯作者としてのセンスがズバ抜けているのがよくわかる。トリを飾る十辺舎一九の「的中地本問屋」は、当時の版刷りと製本の工程をギャグを交えて紹介したもの。ネタに困った一九先生の苦しまぎれの着想らしく、黄表紙としては低評価ながら、その絵が歴史史料として貴重だとか。2025/11/25




