ちくま学芸文庫<br> 増補 文明史のなかの明治憲法―この国のかたちと西洋体験 (増補)

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ちくま学芸文庫
増補 文明史のなかの明治憲法―この国のかたちと西洋体験 (増補)

  • 瀧井 一博【著】
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  • サイズ 文庫判/ページ数 355p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784480511744
  • NDC分類 323.13
  • Cコード C0132

出版社内容情報

木戸孝允、大久保利通、伊藤博文、山県有朋らの西洋体験をもとに、立憲国家誕生のドラマを描く。角川財団学芸賞、大佛次郎論壇賞受賞作の完全版。

===
日本人は、西洋から何をいかに学んで明治立憲体制をつくったのだろうか。憲法制定のルーツを明治初めの岩倉使節団にまで遡り、不平等条約改正に向けた諸国調査を原点としていた明治国家形成の動きが、やがて「徹頭徹尾日本的」な立憲君主制への道に転じていく過程を、木戸孝允、大久保利通、伊藤博文、山県有朋らの西洋体験を通して描き出していく。日本型立憲国家誕生のドラマとしてのみならず、西洋文明受容をめぐる思想史としても高く評価された角川財団学芸賞・大佛次郎論壇賞ダブル受賞作に、大久保利通論、伊藤博文論を増補した待望の完全版。
===

日本独自の立憲制は
こうしてつくられた

===

【目次】
序 章 西洋体験としての明治憲法成立史
第一章 岩倉使節団の憲法体験――万国公法から憲法へ
第二章 伊藤博文の滞欧憲法調査――憲法から国制へ
第三章 山県有朋の欧米巡遊――もうひとつの「憲法」調査
終 章 外から見た明治憲法
補章1 大久保利通と立憲君主制への道
補章2 日本憲法史における伊藤博文の遺産
あとがき
文庫版あとがき
人名索引

内容説明

日本人は、西洋から何をいかに学んで明治立憲体制をつくったのだろうか。憲法制定のルーツを明治初めの岩倉使節団にまで遡り、不平等条約改正に向けた諸国調査を原点としていた明治国家形成の動きが、やがて「徹頭徹尾日本的」な立憲君主制への道に転じていく過程を、木戸孝允、大久保利通、伊藤博文、山県有朋らの西洋体験を通して描き出していく。日本型立憲国家誕生のドラマとしてのみならず、西洋文明受容をめぐる思想史としても高く評価された角川財団学芸賞・大佛次郎論壇賞ダブル受賞作に、大久保利通論、伊藤博文論を増補した待望の完全版。

目次

序章 西洋体験としての明治憲法成立史
第1章 岩倉使節団の憲法体験―万国公法から憲法へ(旅立ち;珍道中;視察の情景;岩倉使節団の国制論)
第2章 伊藤博文の滞欧憲法調査―憲法から国制へ(伊藤の再渡欧―明治一四年の政変;ベルリンの憂鬱―議会制度への暗雲;起死回生のウィーン―国制への開眼;その後の調査)
第3章 山県有朋の欧米巡遊―もうひとつの「憲法」調査(明治憲法が成立したとき;山県有朋の欧州視察;もうひとつの「憲法」調査)
終章 外から見た明治憲法(国際的に認知された明治憲法;明治憲法の求心力と遠心力―伊藤と山県)
補章(1) 大久保利道と立憲君主制への道(大久保の天皇観;立憲君主に向けて;君主としての可視化)
補章(2) 日本憲法史における伊藤博文の遺産(日本の憲法文化?―大日本帝国憲法と日本国憲法をつなぐもの;伊藤の憲法観―「一片の紙切れ」;明治憲法の成立―伊藤の国家デザイン;進化する「憲法」―国民による政治へ;伊藤博文の遺産)

著者等紹介

瀧井一博[タキイカズヒロ]
1967年生まれ。京都大学大学院法学研究科博士後期課程単位取得退学。博士(法学)。専門は法制史(国制史、比較法史)。国際日本文化研究センター教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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nagoyan

16
優。講談社メチエ版を読んだのがもう20年近く前のこと。二編の補章を加えた増補版がちくま学芸文庫から出た。当時、日本が模範としたというドイツでさえ憲法政治はよちよち歩きだった。維新動乱間もない日本に憲法や議会をどのように導入するかは、それこそ国家の命運にかかる重大問題だったにちがいない。そうした中、伊藤という人物を得たことは日本にとって幸運だったと思わせる。著者は、伊藤のプログラム(国制)は日本社会の歴史や現状に整合的でありつつも、立憲主義の普遍性にコミットしていたと、鮮やかに明治憲法の「復権」を果たした。2023/04/13

さとうしん

15
岩倉使節団の西洋体験から憲法制定、諸外国による憲法の評価、そして補章による立憲政治まで。しかし「憲法は国民精神を代表すべきである」という当時のドイツで支持されていたらしい発想によるならば、民間で数多編纂された私擬憲法を無視する形で制定された明治憲法は、制定の過程で大きな問題があったと言えるのではないだろうか?あるいは補章で仄めかされているがごとく、明治憲法は日本国憲法のように民間の私擬憲法を取り込んだものだったのだろうか?2023/05/15

馬咲

4
明治日本の立憲体制が西洋の模倣を越えた独自性に至った経緯を、政府要人達の西洋体験から明らかにしている。特に伊藤博文が、シュタイン国家学の受容と独墺の混乱した議会政治の観察を経て、憲法を国制の構成要素の一つとして相対化する開けたconstitutionの視座を獲得した意義は大きい。伊藤は国民の政治参加が近代国家の力の源と見て、その漸進的実現のために天皇や行政の役割を考えたが、山県有朋はそこに西洋の病理を見て、行政内派閥網や教育勅語による国民の教化で立憲体制の各構成要素の分断と肥大化を企図したというところか。2023/05/28

フクロウ

4
立憲政体制定に際して大隈重信率いる英系急進派と岩倉具視及びその腹心・井上毅に挟撃される、木戸孝允・大久保利通の「漸進」立憲=議会主義者・伊藤博文の微妙な立ち位置。グナイストよりもオーストリアはウィーンのシュタインからの影響が大きく、権力分立と天皇を仲裁者≒representと見る知見を獲得しつつも議会への否定的知見は採用せず、一貫して議会制導入を目指す伊藤の脳裏には、近代国際政治は力の政治であり、その力は国民一人一人の活力ある政治参加から生まれるとする価値観があった。議会は国民参政と統合に不可欠だった。2023/05/06

Ohe Hiroyuki

4
本書は、明治元勲・元老の外遊を通じて得た知見が、どのように大日本帝國憲法およびその運用に繋がったかという点に着目して書かれた一冊である(読んで字の如くである)▼幕末・明治に外遊した人々が抱いた印象や感想は、わが国を考えるうえで大変参考となる。▼個人的には、山懸有朋の外遊が収録されているのが興味深かった。彼は大日本帝國憲法発布のときは、パリにいたのである。▼当時の議会の扱いには、賛否両論あることは認識していたが、地方議会に着目したことがなかったため、山懸有朋がそこに興味を持っていた話は、大変に参考になった。2023/04/30

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