出版社内容情報
新世界に砂糖をもたらしインドの捺染技術をヨーロッパに伝えたディアスポラの民。何が彼らのグローバルな活動を可能にしたのか? その謎に迫る。
内容説明
世界経済の形成に関し、近年、地中海を結節点として活躍したセファルディムやアルメニア人といったディアスポラの民に注目が集まっている。セファルディムは大西洋間貿易を行いサトウキビの栽培方法と砂糖の生産方法を新世界に伝えた。アルメニア人は主に陸上貿易に携わりインドの捺染技術を西欧に伝えた。いわば彼らが東西インド会社に先立ち産業革命への先鞭をつけたのだ。しかしなぜ国家の後ろ盾のない民間商人が世界経済網を構築することができたのか?膨大な史料をもとに気鋭の歴史家がその謎を解き明かす。そして商業組織の歴史をたどり、資本主義の起源に迫る。
目次
第1章 商業書簡―世界をどう知るのか
第2章 ルネサンス期のフィレンツェと資本主義の起源―ビジネスヒストリーからの視点
第3章 大西洋を越えて―商業組織の比較へ
第4章 結婚と商業―セファルディムとアルメニア人の比較
第5章 グローバルヒストリーの時代にイタリアのミクロストリアに未来はあるのか
第6章 ルネサンスのイタリアとムスリム―二つの文明の融合
著者等紹介
トリヴェッラート,フランチェスカ[トリヴェッラート,フランチェスカ] [Trivellato,Francesca]
1970年生まれ。イタリア出身の世界的に影響力を持つ歴史家、ミクロストリアン。イェール大学教授を経て、現在プリンストン高等研究所歴史研究科教授。産業革命以前の世界市場や異文化ネットワークの実態を明らかにする研究を行っている
玉木俊明[タマキトシアキ]
1964年生まれ。京都産業大学経済学部教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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