ちくま学芸文庫<br> じゅうぶん豊かで、貧しい社会―理念なき資本主義の末路

個数:

ちくま学芸文庫
じゅうぶん豊かで、貧しい社会―理念なき資本主義の末路

  • ウェブストアに1冊在庫がございます。(2025年06月06日 05時02分現在)
    通常、ご注文翌日~2日後に出荷されます。
  • 出荷予定日とご注意事項
    ※上記を必ずご確認ください

    【ご注意事項】 ※必ずお読みください
    ◆在庫数は刻々と変動しており、ご注文手続き中に減ることもございます。
    ◆在庫数以上の数量をご注文の場合には、超過した分はお取り寄せとなり日数がかかります。入手できないこともございます。
    ◆事情により出荷が遅れる場合がございます。
    ◆お届け日のご指定は承っておりません。
    ◆「帯」はお付けできない場合がございます。
    ◆画像の表紙や帯等は実物とは異なる場合があります。
    ◆特に表記のない限り特典はありません。
    ◆別冊解答などの付属品はお付けできない場合がございます。
  • ●3Dセキュア導入とクレジットカードによるお支払いについて
    ●店舗受取サービス(送料無料)もご利用いただけます。
    ご注文ステップ「お届け先情報設定」にてお受け取り店をご指定ください。尚、受取店舗限定の特典はお付けできません。詳細はこちら
  • サイズ 文庫判/ページ数 416p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784480511119
  • NDC分類 331
  • Cコード C0133

出版社内容情報

ケインズ研究の世界的権威による喜びのある労働と意味のある人生の実現に向けた経済政策の提言。目指すべきは、労働生産性の低下である。解説 諸富徹

===
資本主義の下では資本の蓄積が自己目的化し、大企業は利益拡大にひた走る。結果、富める者だけが富み続け、雇用は不安定になり、格差が拡大する。成長の果実のおこぼれが一般庶民にもたらされないことは、ここ数十年の現実が証明済だ。であるならば政府が目指すべきは経済成長ではなく、国民の暮らしの質を上げることなのではないのか。著者らはその実現のために、余暇を生む労働時間の短縮、一定水準の暮らしを保障するベーシックインカムの導入、際限なき人間の欲望を抑えるための広告課税等の法整備を提案する。成長神話が叫ばれ続ける日本でこそ読まれるべき提言。   解説 諸富徹
===

富の使い先を変える
根源的な資本主義批判の書――諸富 徹

===

【目次】
はじめに
序論
第1章 ケインズの誤算
第2章 ファウストの取引
第3章 富とは―東西の思想を訪ねて
第4章 幸福という幻想
第5章 成長の限界
第6章 よい暮らしを形成する七つの要素
第7章 終わりなき競争からの脱却
原注
索引
訳者あとがき
解説 「善き人生」を支える資本主義のあり方を考える(諸富徹)

内容説明

資本主義の下では資本の蓄積が自己目的化し、大企業は利益拡大にひた走る。結果、富める者だけが富み続け、雇用は不安定になり、格差が拡大する。成長の果実のおこぼれが一般庶民にもたらされないことは、ここ数十年の現実が証明済だ。であるならば政府が目指すべきは経済成長ではなく、国民の暮らしの質を上げることなのではないのか。著者らはその実現のために、余暇を生む労働時間の短縮、一定水準の暮らしを保障するベーシックインカムの導入、際限なき人間の欲望を抑えるための広告課税等の法整備を提案する。成長神話が叫ばれ続ける日本でこそ読まれるべき提言。

目次

第1章 ケインズの誤算
第2章 ファウストの取引
第3章 富とは―東西の思想を訪ねて
第4章 幸福という幻想
第5章 成長の限界
第6章 よい暮らしを形成する七つの要素
第7章 終わりなき競争からの脱却

著者等紹介

スキデルスキー,ロバート[スキデルスキー,ロバート] [Skidelsky,Robert]
経済史家。ウォーリック大学名誉教授、英国学士院会員、貴族院議員。ケインズ研究の世界的権威

スキデルスキー,エドワード[スキデルスキー,エドワード] [Skidelsky,Edward]
哲学者。エクセター大学講師。専門は道徳・政治哲学。ロバート・スキデルスキーの子息

村井章子[ムライアキコ]
翻訳家。上智大学文学部卒業。経済学の古典新訳を多数手がける(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

みねたか@

30
「貪欲やとめどない欲望が下劣で汚いとは見做されず、社会の仕組みにとって正常かつ必須で、さらには社会の活力の象徴だとさえ考えられている」。アダムスミスが先鞭を告げ、ジョンロックが一般化し、二度のオイルショックで定着した経済学を倫理から切り離す流れ。この暴力的な潮流から脱却するために「良い暮らし」の価値観の共有とその為の方策を提唱。説得力あり。しかし本書の日本語版刊行から8年を経過したが、世の状況はさらに劣化しているようで不安焦燥を感じる。次なる社会の構築に向けた新しい潮流は何処にあるのでしょう?2022/10/31

百十一

4
成長主義、資本主義に対する批判を読みたくて手に取った。この辺に関しては、絶対的ニーズと相対的ニーズに分けて議論しているところは面白かったが、特に目新しいものがあったわけではない。一方で、幸福の最大化にも批判を向けており、著者の主張に賛成できるかどうかは別にして、そこでは目を引くような議論がいくつかあった。毎晩のようにパーティーをして豪遊したグレンコナー卿は、死ぬ間際に、自分の人生には意味のあることは何もなく、ただ毎日パーティーのように過ぎ去っただけだった、と言ったらしい。2022/12/27

ニッポニテスは中州へ泳ぐ

4
☆=3.5/5 安易な連想かもですが宇沢弘文の思想に近い物を感じました。あくまで生活の豊かさの手段として市場を捉える。  2022/06/16

Bevel

4
ロールズにしてもセン・ヌスバウムにしても「よい暮らし」の外的条件にとどまっている。手段ではなく目的そのものを論じるギリシャ・ローマの考え方をいかに公共政策に導入するかという感じ。自由主義が前提する「自由」の形式性への批判が面白かったな。具体的に「よい暮らし」を形成する七つの要素をカントの道徳法則と似たような基準で選んでいくのだけど、7つの要素の「独立性」の条件は全然満たせてないように感じた(人格、余暇、安定、自然との調和、尊敬は結構密接に連関してないかしら…?)。2022/05/21

くらーく

4
経済学者の父と哲学者の息子の共著。そのせいかねえ、話が広がる拡がる。なので、かなり飛ばし読み。解説だけでも良いかもなあ。もちろん、この辺は読む人のレベルに寄るのだが。 1世紀前にケインズが予想した世界。確かに想像以上に経済は成長しました。ただ、労働時間は減らない、人々の生活は良くなっているように見えない。その理由は何だろうね。あーでもない、こーでもないと次々と。 で、結論は無いし、実験出来る訳も無いし。ただ、読んだ人が思索し、行動するんだろうねえ。 良い暮らしねえ。。。個人的にはほど遠いなあ。2022/04/09

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/19362206
  • ご注意事項

    ご注意
    リンク先のウェブサイトは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」のページで、紀伊國屋書店のウェブサイトではなく、紀伊國屋書店の管理下にはないものです。
    この告知で掲載しているウェブサイトのアドレスについては、当ページ作成時点のものです。ウェブサイトのアドレスについては廃止や変更されることがあります。
    最新のアドレスについては、お客様ご自身でご確認ください。
    リンク先のウェブサイトについては、「株式会社ブックウォーカー」にご確認ください。

最近チェックした商品