出版社内容情報
国土の八割が山の日本では、仏教や民間信仰と結合して修験道が生まれた。霊山の開祖、山伏の修行等を通して、日本人の宗教の原点を追う。解説 鈴木正崇
内容説明
国土の八割が山という国柄から、日本には世界にも稀な山岳宗教がおこった。仏教や民間信仰と結合して修験道という特殊な信仰ができあがり、これが日本人の宗教の原点を形成したのである。霊山の開祖たち、山伏の厳しい修行、兜巾・篠懸・金剛杖・法螺貝など特別な服装や持物。それらの起源と意味を追いつつ、修験道の歴史とそこにあらわれた精神を、宗教民俗学の泰斗が平明に説く。修験道があらゆる庶民信仰を包含しつつ、日本特有の宗教文化を作り上げてきたさまが見えてくる名著。
目次
第1章 山伏の開祖
第2章 山伏の入峯修行
第3章 山伏と聖火
第4章 山伏の服装
第5章 山伏の持物
第6章 山伏の文化
著者等紹介
五来重[ゴライシゲル]
1908‐93年。茨城県生まれ。東京帝国大学文学部印度哲学科を卒業後、京都帝国大学文学部史学科国史学専攻卒業。高野山大学教授を経て、大谷大学文学部教授、同名誉教授。専門、日本民俗学、宗教史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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にしの
12
山人や仏教について知りたくて手に取った。インド仏教と中国日本仏教の違い、錯綜混交する日本の宗教のありかたについて理解できるように書かれている。古代日本土着信仰である海や山の神と、大陸から渡った仏教・陰陽道、朝廷側の記紀神話によって生み出された神、様々なものが入り混じって現在の日本の多様な神と仏、山伏、天狗、伝承、説話が生まれている。修験道は仏教か神教か、法華宗なのか浄土宗なのか、など考えたこともなかったので知識が得られてよかった。2024/12/30
qwer0987
9
目次を見ればわかることだけど、本書は山伏の開祖、入峯修行、聖火、服装、持物、文化といった各論の話がかなり詳細に書かれている。けれど各論に終始するばかりで、結局修験道とはどういうものか、という議論は断片的に記述されているだけでしかなく少し不満を感じた。一番知りたいのはそういった総論だっただけに、散漫な印象となり残念。しかし修験道とは日本古来の原始宗教で、後年になり仏教などの外来のものがくっついてきたことはわかった。自然を神とし、山だけでなく、湖や海などもふくめて崇拝する宗教の姿は目を引くものがあった。2022/03/09
mittsko
8
するすると読める。修験道について自分は本当に、何の立場を持たないのだなぁ、と思い知らされる快感…(´・ω・`) もちろん本書が示すのは、五来重独自の、独自すぎるほど独自の、思い入れたっぷりの、したがってかなり明快、もしくは単純明快な修験道観である そこが好い! 重ねられた現地調査と参与観察(修行の実践)の数と厚み、読まれた史資料の分厚い堆積、それらに圧し潰されることなく、歴史をぶち抜いて「庶民」の宗教としての修験道を幻視する そこが逞しい! ※ 2021年刊、底本は1980年2025/04/01
眉毛ごもら
3
日本の庶民文化(田楽等)及び仏教神道は山伏が起源だったんだよ!ΩΩΩ<なんだってー、な文章や、今はこうなっている祭祀は山伏が起源だと決まっているのだとかの断定的主張が多い。修験道に関してはあまり詳しく無いので(だからこの本を手にとったのだが……)そこらへんは一応脳内の判断保留の棚に上げておいて修験道についての修行や、持物、山籠りの作法について昭和ぐらいまでの現状が詳しく調査してあるのでそこは楽しく読んだ。初版1980年なので最近の修験道についての本を漁ってどのように修験道が変わったか、比べてみたいものだ。2022/07/08
Go Extreme
2
験力 山の宗教 山伏 神仏習合 本地仏 死者の霊の集まる山 他界観念 役行者 立山中語り 霊と人との中語り 低い山から出発 垢離 柴燈護摩 託宣儀礼 即身成仏 原始宗教者の残滓 斧の呪力 鬼走り 伊良太加数珠 鎮魂呪具 木食遊行者 修正延年 民間神楽 咒師芸 霊力 山岳信仰 密教 荒唐無稽な縁起 羽黒三山 (聖観音・阿弥陀・大日如来) 地獄谷 賽の河原 立山禅定 泰澄和尚 白山信仰 石鎚山 富士山信仰 大峯山 奥駈道 手錫杖 法螺貝 笈 (おい) 前鬼後鬼 金太郎 仏教日本化運動 入峰修行2025/04/21
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