ちくま学芸文庫<br> 三八式歩兵銃―日本陸軍の七十五年

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ちくま学芸文庫
三八式歩兵銃―日本陸軍の七十五年

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  • サイズ 文庫判/ページ数 752p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784480510396
  • NDC分類 396.21
  • Cコード C0131

出版社内容情報

旅順の堅塁を白襷隊が突撃した時、特攻兵が敵艦に突入した時、日本陸軍は何をしたのであったか。元陸軍将校による渾身の興亡全史。解説 一ノ瀬俊也

内容説明

明治の創設から昭和の解体まで、本書は日本陸軍75年の歴史を描いた全史である。三八式歩兵銃は、かつての日本の若人なら誰もが一度は手にした兵器であり、軍の象徴であった。旅順の堅塁を白欅隊が肉弾突撃したとき、あるいは特攻隊将兵が爆薬もろとも敵艦に突入していったとき、日本陸軍は何をしたか。日清・日露・第一次世界大戦・日中・太平洋戦争における日本陸軍の行動を密度高く記述する。元・陸軍中佐の著者は「無数の将兵の苦闘を偲びながら、これに報いえなかった陸軍のふがいなさの因果を明らかにしようとした」と述懐する。兵器写真を多数完備した、軍事資料としても貴重な、渾身の興亡全史。

目次

肉弾
明治の新軍
国防軍を目指して
日清戦争
日露戦争
日露再戦に備えて
攻撃精神
藩閥、軍閥をたおせ
世界大戦
二流に墜ちた陸軍
騒乱のアジア大陸
停頓する陸軍
再びロシアをにらんで
日中戦争
第二次世界大戦
戦力なき戦い

著者等紹介

加登川幸太郎[カトガワコウタロウ]
1909‐1997年。屯田兵の長男として北海道に生まれる。1930年陸軍士官学校歩兵科(42期)卒業、1938年陸軍大学校(50期)卒業。太平洋戦争開始時、陸軍省軍務局軍事課員。第2方面軍、第35軍、第38軍、第13軍の参謀として、ニューギニア、レイテ、仏印、中国を転戦。終戦時、陸軍中佐。戦後はGHQ戦史課を経て、日本テレビ勤務。戦史研究家として、『帝国陸軍機甲部隊』など多数の著訳書をのこした(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

パトラッシュ

60
政争と官僚制と貧困に縛られた日本陸軍75年の歴史を思い知らされる。高級軍人は政治にかまけて戦争すら私欲に利用し、巨大官僚組織の宿痾として何をするにも亀の歩みで新しい考えを取り入れず、国の貧しさを戦争に勝つことでごまかそうとした。国民も植民地帝国に眩惑された結果、軍隊は兵士に信頼できる最新兵器を供給できず精神力重視に傾斜したまま物量の戦いになった太平洋戦争に突入し、国民の命をごみのように使い捨てながら国を守れなかった。中国軍経営の娯楽用射撃場で実射した三八式歩兵銃は、旧陸軍の象徴だった銃のなれの果てである。2021/05/02

Toska

9
『レイテ戦記』にもちょっとだけ出てくる元参謀将校が振り返った帝国陸軍の通史。古巣への身びいきはかけらもなく、第一次大戦時点ですでに「二流」の軍隊と言い切っている。元の国力が貧弱であったことに加え、軍人たちが日露戦争の成功体験に安住し、そもそも明治憲法自体が軍の統帥に曖昧さを残す欠陥システムであった。軍縮と反軍的な世論に揺れた大正期が一つのターニングポイントだったのかもしれない。また、著者自身が体験した昭和以降の出来事についても、ユーモアさえ漂う筆致で時代の空気を色濃く伝えてくれている。2021/08/04

ひい

7
将校として南方や中国に派兵されていた筆者による、大日本帝国陸軍史。島国であり戦争をするには必ず海を渡る必要があるにもかかわらず、「帝国軍史」ではなく「陸軍史」でしかない理由が行間からにじみでる。 レイテ島で特攻兵として待機していた若い兵に「参謀どの、戦争はどうなるんですか」と聞かれたというくだりに、ご本人の忸怩たる思いと反省が込められているように感じた。ご本人だって、このころまだ35歳ぐらいなのに。2021/04/29

しおり

6
開国から太平洋戦争敗戦まで。元士官が帝国陸軍の歴史を辿っていく。三八式歩兵銃は陸軍の精神も表す象徴的な武器。ほぼゼロから陸軍を作り上げたのだから当初の苦労は相当だった。反乱は起きるしノウハウも武器もない。出来立ての軍隊で反乱を抑え、お雇い外国人に教えを請い、武器を沢山輸入して何とか体裁を整える。日清、日露ともに綱渡りだった。時局を読み、果敢な突撃で幸運を辛くもつかみ取った。特に日露は弾薬が全く足りない。大慌てで輸入して莫大なお金を使った。戦間期は行き当たりばったりの思惑でシベリア出兵をして徒に消耗する。2025/05/24

abaoaquagga

5
兵器の生産体制が不十分なまま始まった日露戦争。見通しの甘い状態で威力偵察して大損害を被った張鼓峯の戦闘。後手後手に回る戦術アップデート。困った時の精神論。自らも軍人であった著者による陸軍史が、詳細な資料を下敷きに、杜撰な指揮系統を容赦なくえぐりだす。今、再び戦争が起きても同様の事態を繰り返すだろうと思わせるあたり、闇雲に戦争反対と叫ぶよりもよっぽど説得力がある。ちなみに、本書で紹介される「特殊技術研究要領」が、"怪力光線により敵を幻惑せしむる装置"など、どこの科学特捜隊かと言いたくなる研究内容で興味深い。2023/08/27

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