出版社内容情報
読書、歩行、声。それらは分類し解析する近代的知が見落とす、無名の者の戦術である。領域を横断し、秩序に抗う技芸を描く。解説 今村仁司・渡辺優
内容説明
読むこと、歩行、言い回し、職場での隠れ作業…。それらは押しつけられた秩序を相手取って狡智をめぐらし、従いながらも「なんとかやっていく」無名の者の技芸である。好機を捉え、ブリコラージュする、弱者の戦術なのだ―。科学的・合理的な近代の知の領域から追放され、見落とされた日常的実践とはどんなものか。フーコー、ブルデューをはじめ人文社会諸科学を横断しつつ、狂人、潜在意識、迷信といった「他なるもの」として一瞬姿を現すその痕跡を、科学的に解釈するのとは別のやり方で示そうとする。近代以降の知のあり方を見直す、それ自体実践的なテクスト。
目次
概説
1 ごく普通の文化
2 技芸の理論
3 空間の実践
4 言語の使用
5 信じかた
決定不能なもの
著者等紹介
セルトー,ミシェル・ド[セルトー,ミシェルド] [Certeau,Michel de]
1925‐86年。フランス生まれ。大学で古典文学・哲学などを修めつつ、神学校で研修に励む。宗教学博士。イエズス会司祭。イエズス会初期の神秘思想を中心に、歴史、社会文化論など幅広く論考した。カリフォルニア大学教授、パリ社会科学高等研究院教授などを歴任
山田登世子[ヤマダトヨコ]
1946‐2016年。フランス文学者。愛知淑徳大学名誉教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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