出版社内容情報
ナチズムを国民主義の極致ととらえ、フランス革命以降の国民主義の展開を大衆的儀礼やシンボルから考察した、ファシズム研究の橋頭堡。解説 板橋拓己
内容説明
フランス革命からナチズムまで、一世紀半におよぶ発展を遂げた“新しい政治”。それは合理的討論よりも神話やシンボル、儀礼や祝祭への大衆参加によって駆動する、ドラマとしての民主政治であった。本書ではナチズムをこの“新しい政治”による国民主義の極致と位置づけ、ドイツでの国民主義の展開を大衆儀礼やシンボルの政治史として捉え直す。聖火、整列行進、国民的記念碑や建築等のシンボル発展の過程を辿り、体操家や合唱団や教会、さらには労働者組織までがナチズムの政治的祭祀に統合されていく様子を赤裸々に描き出す。ナチズムを大衆操作ではなく大衆の合意形成運動として捉え、ファシズム研究の新局面を拓いた名著。
目次
第1章 新しい政治
第2章 政治の美学
第3章 国民的記念碑
第4章 公的祝祭―源流と展開
第5章 公的祝祭―演劇と大衆運動
第6章 諸組織の参入
第7章 労働者の貢献
第8章 ヒトラーの美意識
第9章 政治的祭祀
著者等紹介
モッセ,ジョージ・L.[モッセ,ジョージL.] [Mosse,George L.]
1918‐99年。ベルリン生まれ。ウィスコンシン大学・ヘブライ大学名誉教授。専門はドイツ社会史。1933年ナチスの迫害を逃れて亡命。37年ケンブリッジ大学入学。39年にアメリカ移住後、ハーヴァード大学で博士号を取得
佐藤卓己[サトウタクミ]
1960年生まれ。京都大学大学院教育学研究科教授
佐藤八寿子[サトウヤスコ]
1959年生まれ。Kollegium Kyoto代表(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
HANA
ベイス
ラウリスタ~
politics
積読0415
-
- 和書
- ステルス 光文社文庫