出版社内容情報
食堂、酒場、喫茶店、銭湯、本、レコード、散歩……108のエッセイで語る、神戸の暮らしと記憶。装画 坂本慎太郎。(tofubeats)
内容説明
神戸。海と山に挟まれたその街には、食堂、酒場、喫茶店、レコード店、書店、映画館、商店街、銭湯など人々に愛される場所があり、その街についての素晴らしい本や歌があり、著者の大切な思い出がある。108のエッセイで語る、ひとつの街の暮らしと記憶。「私が愛した神戸の多くのものは姿を消したけれど、神戸が面白くなくなったとは言わない」。写真・イラストマップも収録。
目次
第1章 食べたり呑んだり、神戸(信そば 長野屋;丸玉食堂 ほか)
第2章 ぶらぶら歩く、神戸(灘温泉水道筋店;西出高松前池線 ほか)
第3章 神戸を読む、観る、聴く、買う(映画『風の歌を聴け』;ラジオ関西・その1 ほか)
第4章 神戸の記憶(ビック映劇;リズムキングス ほか)
第5章 神戸育ちのてぃーんずぶるーす(その1;その2 ほか)
著者等紹介
安田謙一[ヤスダケンイチ]
1962年神戸生まれ。「ロック漫筆家」。ポップカルチャーを中心に様々な媒体で執筆を行うほか、CD監修、ラジオDJなど多岐にわたって活動する(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Book & Travel
29
神戸は私にとって8歳から大学卒業まで暮らした故郷の町。タイトルと表紙のポートタワーを見て思わず手に取った。著者は神戸生まれ神戸在住の「ロック漫筆家」。世代が私より一回り上なのと、私が20代で神戸を出てしまったので、登場する魅力的なお店は知らない所が多かったが、それでも高架下に三宮センタープラザ、須磨海岸、GS神戸、サンテレビなど懐かしい場所や話題が随所に出てきて嬉しくなった。力が抜けた様で時に鋭い文章も面白く、神戸独特の空気感を思い出した。近々行く予定があるので、懐かしい場所を少し巡ってみたい。2024/09/22
阿部義彦
17
ちくま文庫、6月の新刊。ロック漫筆家、安田謙一さんの名前は過去に誠光社から出た単行本『書をステディー町へレディゴー』で私の頭にすっかり焼き付けられてたので、これを文庫化する(元はぴあ株式会社より刊行)ちくま文庫さすがです。著者は私より1歳年下でこの本に出てくる音楽(吉田美奈子、アマリリス、XTC、カーネーション)などからも丸分かりです。神戸といえば筒井康隆さんが垂水にすんでいる、位の知識しかないですが、写真入りでの古書店、レコード屋、などの散歩の日々。我々の世代でビリヤードと言えば四つ玉ですよね! 2024/06/15
にょろりん
7
単行本のときから気になってたのが、文庫になったので。神戸っ子ではないけど、長く住んだ街なので、懐かしかったり寂しかったり。#051、若かりし頃、仕事休んで、電車で海開き前の須磨へ行ったなぁ。中に水着を着ておいて、海に入ったり体を焼いたり。水着が乾いてから、また服を着て帰ると。ほかにもたくさん思い出されることあって、しんみりもしてしまった。また何年かしたら読み返そう。2024/07/02
バナナカプチーノ
5
最近、ちくま文庫が凝った本が多く出てて気になって買って読んでます。こちらもその1冊。神戸、数えるほどしか行ったことないですが、素敵な街ですよね。ゆっくり訪ねてみたいなー!2024/07/07
とみしん tomisin555
5
僕は、京都生まれの大阪育ちなんだけど、関西三都の中では神戸が一番好きだ。なので、この本を友人から教えてもらって直ぐに買って読んだ。いや想像以上にとっても面白かった。著者の年齢をみると自分より7才年下だけど、60代の7才ならギリギリ同世代感をいくらかは共有できる。三都はそれぞれ個性的で魅力的な街だけど、京都と大阪はその個性が全体的に街を支配しているようにみえる。一方神戸は、ここに出てくるいろんな店や場所の個性が前に出て際立っているように感じる。それを許してるのが神戸の街。またゆっくり歩きたいな。2024/06/26