出版社内容情報
「名探偵も大悪漢も、一週間も物を食わなかったら、追いつ追われつどころじゃない」ミステリファン垂涎の古今東西”グルメ”随筆! 解説 新保博久
内容説明
昭和24年に江戸川乱歩を唸らせデビューした小説家・日影丈吉のもう一つの顔は、名だたる有名ホテルの料理人たちに仏語を教えた料理研究家であった。伝説の毒薬から悪食珍味に絶品フレンチ、メグレやホームズ、クイーンら名探偵が口にしたはずの各国の味の裏側まで、世界の「食」と「謎」をたっぷりと語る。グルメ文化史としての魅力も輝く名エッセイ、待望の復刊。
目次
1 女性と犯罪(女と毒薬;凶器としての食品;料理残虐考)
2 男性と料理(男の味蕾;男のする話;料理哲学;狩猟の歴史;スパイの周囲;人類は餓死寸前;性と食欲;植物も恋愛する;美人郷の不美人;ここらでお茶を……;)
3 へんな食品考(食べない食べ物;おめでたい食べ物;血液幻想;悪魔の饗宴;まぼろしの食べ物)
4 ミステリー風土記(推理小説の本場;料理技術の本場;ポラールは風変りか?―フランス推理小説の特性と現状;赤と白;アメリカ・アメリカ)
5 ミステリーの季節(炉辺の名探偵;庶民性の問題;霊魂よ、どこへ行く;怪談・東と西;食べ物の行きつくところ)
著者等紹介
日影丈吉[ヒカゲジョウキチ]
1908年、東京都生まれ。小説家、翻訳家、料理研究家。アテネ・フランセ卒業。フランス語教師および料理研究・指導者等を経験したのち、49年『かむなぎうた』でデビュー。56年「狐の鶏」で日本探偵作家クラブ賞、90年『泥汽車』で泉鏡花文学賞を受賞。91年没(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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