出版社内容情報
どれも似ていて、見分け方がわからない。この樹の名前はなんだっけ? 樹木の生態がわかれば、地球の歴史と進化が驚くほどクリアに見えてくる!
内容説明
どれも似ていて、見分け方がわからない。よく見かけるけれど、名前を知らない。樹種はわかっても、どんな特徴をもつのかわからない―。特徴、利用法、環境との関係など、樹木の生態がわかれば、地球の歴史と進化が驚くほどクリアに見えてくる!植物学の第一人者が、地球環境のなりたちを樹木でひもとき、カラー写真を用いてやさしく説く入門書。
目次
常緑高木(ヒノキの仲間;スギ;モミの仲間 ほか)
落葉高木(ブナ;ダケカンバ;コナラの仲間 ほか)
中低木とつる(キリ;ヤマグワ;ヤナギ ほか)
著者等紹介
舘野正樹[タテノマサキ]
1958年生まれ。植物学者。日光植物園園長。現在、東京大学大学院理学系研究科准教授。植物学の観点から、樹木の生態研究をリードしてきた第一人者(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
井月 奎(いづき けい)
41
樹木、常緑樹、落葉樹、高木、低木。それぞれに意味や存在上の戦略があり生きている。それはたぶん、動物、ひいては人間にも当てはまるのだろう。樹木を通して、命や世界での立ち位置を考えてみることも味なことであろう。たまたまそうなったから生き延びてきたのか?生存率を上げるためにそうなったのか?そこらへんも想像するのがこの読書の楽しくて有益なところだ。世界全体へも、私個人や動物世界の現状にら思いを馳せることができますよ。面白い読書でしたな。2025/01/15
Shoji
29
著者は植物学者。長年にわたる研究やフィールドワークから得た知見をもとに、樹木の歴史や生態を述べた一冊。私は山歩きを趣味としており、登山道でもよく見る身近な樹木が多く、興味を持って読むことが出来た。2024/05/16
ひでお
9
植物学者さんによる樹木の話。取り上げられている木には山歩きでなじみのある木も多く、興味深かったです。ブナの森はとても美しく思っていましたが、ブナはブナだけの森では育たない、それ以外の木が伐採されていまのブナ林ができた可能性があるというのは驚きでした。植物の様々な生存戦略も不思議で面白いです。2024/06/13
Uni
2
面白い。脱線することも多いけど脱線部分が面白い、大学の講義みたい。木のことを知りたいというのもあったし、それの使われ方や人間との関わりを知りたいというのもあったのでうってつけの本だった。どちらかを専門的に知りたいという場合には向いてないと思うけど、教養と楽しみとして木のことを知りたいという場合には、書き方が易しくて面白く読めるいい本だと思う。2025/09/14
KN
1
手元に置いて何度も読みたい1冊。ギターの話やアブラムシの話など、ところどころにユーモアがあり、著者の人柄が伺える。研究してて楽しいんだろうな!と言うのが伝わってほっこりした。自然への敬意も感じられる。 212ページは誤植、「何度か」だろう あと、トトロや北国の春の歌詞などについて、関係者はそこまで本当に調べてたのか?ひな祭りの「オダイリサマトオヒナサマ」は確か単に間違えてただけ、だったんだよね(笑)2024/08/12