出版社内容情報
シェイクスピア全作品翻訳のためのレッスン。26年に亘る翻訳の前に年間100本以上観てきたシェイクスピア劇と主要作品について綴ったエッセイ。
内容説明
2021年、シェイクスピア全集、個人全訳を完結した著者は、翻訳を開始する直前、年間100本以上のシェイクスピア劇を観続けていた。代表的14作品を、演じられた舞台に即して「男と女の力学」「闇の中の輝き」「この世は仮装パーティ」等のテーマに分類し、掘り下げていく。シェイクスピア劇が10倍楽しくなるエッセイ。文庫化にあたり、全集最終巻「終わりよければすべてよし」についての書下ろしと全作品翻訳開始後のインタビューを加えた。
目次
第1幕 男と女の力学(『ロミオとジュリエット』―別れがこんなに甘く切ないなら;『夏の夜の夢』―何もかもが二重に見える ほか)
第2幕 闇こそ輝く(『リチャード三世』―歩きながら俺の影法師を眺めていられるよう;『ヴェニスの商人』―ああ、俺のキリスト教徒の金 ほか)
第3幕 この世は仮装パーティ(『間違いの喜劇』―この世界にとって俺はひとしずくの水;『お気に召すまま』―ひと目惚れでなければ恋にあらず ほか)
第4幕 時間がみた夢(『リア王』―忍耐だ。我々は泣きながらここへやってきた;『冬物語』―並居る皆様を驚かせて差し上げて ほか)
第5幕 視線の政治学(『ハムレット』―見られずに見て…;『終わりよければすべてよし』―失ったものを褒め称えれば、思い出は貴重になる)
著者等紹介
松岡和子[マツオカカズコ]
1942年、旧満州新京(長春)生まれ。東京女子大学英米文学科卒業。東京大学大学院修士課程修了。翻訳家・演劇評論家。1993年より28年をかけてシェイクスピア戯曲全37本を翻訳、ちくま文庫『シェイクスピア全集』全33巻が完結した。この業績により、2021年、第58回日本翻訳文化賞、第69回菊池寛賞、第75回毎日出版文化賞“企画部門”、2021年度朝日賞、第14回小田島雄志・翻訳戯曲賞特別賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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