出版社内容情報
この世界に存在する膨大な本をめぐる読書論であり、ブックガイドであり、世界を知るための案内書。読めば、心の天気が変わる。解説 柴崎友香
読めなくてもいい、忘れても。
読書の実用論
解説 柴崎友香
本を読む。忘れる。それは当たり前。内容を覚えてなくても、「読めた」と言えなくても、心配しなくていい。よろこびをもって前に進もう。本書は読書をめぐる思索の書であり、古今東西あらゆる本をめぐるブックガイドであり、世界中の土地や文化について学ぶ手引きである。読めば、心のお天気が変わる。また本を読みたくなる。読む人に勇気を与える「読書の実用論」。
内容説明
本を読む。忘れる。それは当たり前。内容を覚えてなくても、「読めた」と言えなくても、心配しなくていい。よろこびをもって前に進もう。本書は読書をめぐる思索の書であり、古今東西あらゆる本をめぐるブックガイドであり、世界中の土地や文化について学ぶ手引きである。読めば、心のお天気が変わる。また本を読みたくなる。読む人に勇気を与える「読書の実用論」。
著者等紹介
管啓次郎[スガケイジロウ]
1958年生まれ。詩人、明治大学教授。詩集・著書・訳書多数。2011年、『斜線の旅』(インスクリプト)により読売文学賞(随筆・紀行賞)受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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tamami
55
2009年刊行の同名書の文庫版。読書指南の本かなと思って読み始めのだが、少しオーバーな言い方をすれば、世界がこの小さな本の中に詰まっている、そんな思いで読み終えた。翻訳家でもある著者が出会った世界中の本と、それを取り巻く世界の出来事、殊にアフリカや中南米など、英語圏以外の国々の人々の生活や思いがつぶさに記され、感嘆符の連続だった。比喩を用いて、本や読書、文学や詩について散りばめられた賛辞の数々にはただうっとりとするばかり。この手の本は、書かれた時間と同じくらい時間をかけて味わうのが正しい読み方なのだろう。2021/10/13
yutaro sata
31
タイトルからすると、ネガティブで、辛辣な内容なのかな、と思って読み始めたが、なんのなんの、明るくて、爽やかなブックガイドという印象だった。2022/09/15
金城 雅大(きんじょう まさひろ)
30
「読書論」「世界各地の自然風景」「文化人類学への敬意」 などがつらつらと書かれているエッセイ集。 普段読書をあまりしない人にこそ響いてほしい読書の魅力が詰まっているが、普段読書をしない人にとってこの本を読むのは苦痛でしょうがないだろうことも容易に想像できる。 メッセージとターゲットとの間に絶望的な乖離が横たわる、なんとも哀しい本だった。 ↑この感想を書けるということは、僕には刺さったということだ。2022/02/03
香菜子(かなこ・Kanako)
28
本は読めないものだから心配するな。管 啓次郎先生の著書。本は読めないもの。本は読めなくてもいいし本を読めたと言えなくてもいい。本は読めないものだから本が読めなくても他人から批判されることも馬鹿にされることもないし自信満々でいい。本は読めないものだから本を読めない人を高飛車に批判したり馬鹿にするのもおかしなこと。本は気軽に読めばそれでいい。読書好き人間、読書中毒人間、読書依存症人間への応援歌みたい。2021/12/16
そふぃあ
25
この本自体が読めない本だった。著者の考え方や本に対するスタンスが結構自分と異なるなと感じた。内容が染み込んでこない。だけどふとした時に、そういえばこの本に書いてあったな、、と思い出すかも。 適当に開いたところを気まぐれに読み直したら面白そう。 今は、エクソフォニーや越境文学について書かれた部分が頭に残っている。インターネットのおかげで少数言語が世界に向けて発信されること。翻訳=世界=文学。2021/10/12