出版社内容情報
眼前の米兵が頭を撃ち抜かれ、地雷に触れた解放軍兵士が吹き飛ぶ。祖国を守るため、自由を得るため、差別や貧困から脱するため……。解説 藤原聡
石川 文洋[イシカワ ブンヨウ]
著・文・その他
内容説明
銃弾砲弾が飛び交う最前線。死線を越えた写真家の眼前で米兵が頭を撃ち抜かれ、擲弾銃によって解放軍兵士が吹き飛んだ。米ソ冷戦を背景にしたベトナムの悲惨な戦場、自国民を大虐殺したカンボジア。祖国を守るため、自由を得るため、差別や貧困から脱するため、戦う兵士、破壊される農村民。戦争ドキュメントの最高峰。
目次
世界無銭旅行への出発
南ベトナム政府軍海兵大隊従軍記
ベトナムのアメリカ兵
戦争と民衆
ベトナムの韓国軍
市街戦 燃えるサイゴン一九六八
ラオス、カンボジアの戦闘
北爆下のベトナム
ベトナム解放とその後
ベトミン軍旧日本兵の帰還―沖縄出身當間元俊軍曹
ベトナム・カンボジア国境紛争
中越戦争
カンボジア大虐殺
アンコール・ワットへの道
戦場のカメラマンたち
著者等紹介
石川文洋[イシカワブンヨウ]
1938年沖縄県首里生まれ。ベトナム滞在フリーカメラマン、朝日新聞社出版局写真部カメラマンをへて、フリー。日本写真協会年度賞、日本雑誌写真記者協会賞、日本ジャーナリスト会議特別賞、市川市民文化賞‐スウェーデン賞、ベトナム政府文化通信事業功労賞など、受賞多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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p-man
13
様々な顔が写されている。奇襲を受けて、窪地に伏せる兵士。捕虜となり暴行を受ける兵士。基地で神父と共に祈る兵士。目の前で親を殺されて泣き叫ぶ子供達。夫の墓の前で号泣する奥さん。銃弾で右手右足を失った小さな我が子の前で茫然と佇む父親。石川氏がベトナム戦争と周辺の紛争の最前線で命を懸けてシャッターを切った強烈な写真。そのドキュメントは淡々としていて、かえって緊迫感があり、銃声と爆発音が聞こえてきそう。実際に戦場に立たなければ書けないものだと思った。 2018/07/03
健
8
ベトナム戦争、カンボジア内乱で現地で何が起きていたかを詳細に紹介するルポルタージュ。多くの写真が文章に現実感を与え、現地の人々の悲壮感、兵隊のやるせなさ、ポル・ポト政権の言語道断の卑劣さが直に伝わってくる感じだ。これを読めば戦争の悲惨さを理解せざるを得ないし、徹底的な平和主義と反権力を肯定させざるを得ない。2018/09/11
なんぶ
2
長かった。重かった。内容は重いはずなのに、文書が上手だからすっごく読みやすい。読んだという達成感はすごい。2018/07/31
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