出版社内容情報
昭和中頃、大衆の心を掴むため奔走した名編集者・ライターたちの才能と苦悩。週刊誌が一番熱かった時代を描く傑作ノンフィクション。解説 中田建夫
高橋 呉郎[タカハシ ゴロウ]
内容説明
昭和31年、新聞社系が独占していた週刊誌に「週刊新潮」が参入したのを皮切りに、出版社系週刊誌の創刊が相次ぎ、週刊誌界は各誌が部数を争う戦国時代の様相を呈する。「週刊朝日」の扇谷正造、「週刊新潮」の斎藤十一らの編集者、トップ屋として名を馳せた草柳大蔵に梶山季之など、週刊誌が一番熱かった時代の群像を貴重な証言とゴシップたっぷりに描く。
目次
第1章 ザラ紙・ヤミ紙からの出発
第2章 「週刊朝日」の時代
第3章 「週刊新潮」の登場
第4章 開花したストリート・ジャーナル
第5章 ブームの幕開け
第6章 戦国時代の到来
第7章 ビジュアル誌の先駆け
著者等紹介
高橋呉郎[タカハシゴロウ]
1933年生まれ、千葉県出身。フリーライター、将棋観戦記者。早稲田大学文学部卒業後、59年に光文社入社。「女性自身」「宝石」などの編集に携わった後、70年に退社。71年から3年間、梶山季之主宰の月刊誌「噂」の編集長を務める(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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ヨーイチ
35
大正に創刊されたと云う週刊朝日とサンデー毎日。週刊雑誌は戦後に相次いで創刊され、小生達はマンガも含めて週刊誌の申し子だった。自分のことを振り返ると、読書中の本をカバン、尻ポッケに忍ばせつつ、キオスクでは週刊誌とタバコを買うって生活がかなり長い間続いていた気がする。週刊誌の中にはぴあとかナンバーなども含まれていたのであるが。そう云う病いの様なものが、スマートフォンを所持した途端に消えて無くなった。要は面白い雑誌が少なくなっていたってことなのだが、紙媒体の後退を我が身で実践していたことになる。続く2017/05/25
阿部義彦
16
ちくまらしい本です。そもそも始まりは新聞社系の週刊誌でわずか2,30ページの読み物だったなんて初めて知りました。その後の週刊誌系が参入しその嚆矢が週刊新潮で斎藤十一の俗物主義路線が受けたのですね。その他草柳大蔵、梶山季之、竹中労などの個性の強い面々の奮闘記、トップ屋などの言葉も懐かしく読みました、個人個人についてもう少し掘り下げて貰いたかったかな?2017/05/26
nobu23
5
様々な週刊誌の勃興と繁栄を時系列に語られる。編集者にまで細かく触れられていて濃い。2020/02/15