出版社内容情報
完全に自分で建てたような船の上の家から、低予算で手作り感覚で作られた家まで。貝殻製公園、アウトサイダーアート的な「秘密の家」なども。カラー満載。解説 渡邊大志
石山 修武[イシヤマ オサム]
中里 和人[ナカザト カツヒト]
内容説明
フツーの人が手作りした驚嘆の家!トタンでできたバー、トラック上の2階建住居、アウトサイダーアート的な「秘密の家」、びっしりの貝殻でできた公園、湖に浮かぶ村、0円~500万円で建てた家、「磯崎新の隠れ家」など、圧倒されまくる30の物件。自分の家という世界や、共同体を作る熱い思い。文庫化にあたり2篇を新取材。迫力のカラー写真満載!
目次
第1章 世界から隠れる家
第2章 深いノスタルジー
第3章 家の価格破壊―オープンテックヴィジョン
第4章 偏執狂世界―マニアが作り出す夢
第5章 海上の自由
第6章 共同体への夢
著者等紹介
石山修武[イシヤマオサム]
1944年生まれ。建築家。68年早稲田大学大学院修了、建築設計事務所開設。96年ヴェネチアビエンナーレ建築展金獅子賞、芸術選奨文部科学大臣賞。早稲田大学名誉教授。2014年設計事務所「スタジオGAYA」開設
中里和人[ナカザトカツヒト]
1956年三重県生まれ。写真家。日本の地誌的景観をテーマにした数々の作品を制作。2003年写真の会賞、2005年さがみはら写真新人奨励賞受賞。東京造形大学教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
阿部義彦
17
ちくま文庫新刊です。工作、広くいえばものを作ると言えば、家、住処、基地、等など住むところを自分(達)でつくる事程スリリングで興奮する事は本当に無いですね!この本を読んでそう思いました。バー・トタン、河合邸、500万円ハウス、世田谷村、一番驚いたのは、トラックに家を建てて移動する、モバイル電化ハウスです!トヨタまで協力して実際に公道を走れるようになってるし、普段は一階建てですが、それが内側に折りたたまれていた二階部分が電動でニョキっと立ち上がり二階建て仕様に変わる様には、ロボットを見る様で驚愕です。2017/04/15
SAT(M)
9
黒板五郎の家のように家主自ら建て上げた家が紹介された1冊。筆者自身が建築家ということもあるせいか、これを好事家の趣味の域で終わらせようとせずに、セルフビルドのスピリットを紋切り型の大量消費を繰り返す現代社会にぶつけてやろうという姿勢を感じます。時々「セルフでビルドりたいな」と漠然と思うのは自分だけではないはず。2017/09/15
Koki Miyachi
6
自らの手でモノをつくることがほとんどない今。自分が欲しいものを自分でつくるセルフビルドを見直すことを提案。自分もセルフビルドやセルフリペア、DIYが大好きで大概のものは自分で何とかする。しかし家やまちを自分でつくるのはワンランク上の世界。セルフビルドは生き方そのものだ。視野が広がるモノづくりの楽しみを再認識した。石山修武の生き方のエッセンスがこの一冊に詰まっている。2017/08/11
kuukazoo
5
もしホームレスになっても、自分で住む家は自分で建てればいいんだよ!人間にはそういう力が備わっているんだから。自分の入れもの、器をどうデザインするかは、生き方と分かちがたく結びついている。セルフビルドの家は移動を前提にしているようで、軽い分あっさり解体もされてしまうものが多いけど、所有に執着しない生き方には憧れる。2017/08/11
蕎麦
4
少しずつ読み進めてやっと読了。そういえばSTUDIO VOICEで連載していた。最後の文庫版追加稿は無くてよかった。しかし前半部分のいくつかからは、当時感じなかった90年代の独特の空気もはらみながら、沸々と煮えたぎるようなエネルギーが伝わってきた。ほとんどの事例をググっても、まだSNSもBlogさえもない時代の遺構で、情報があったとしても廃業、閉鎖となるのが寂しいが然もありなんとも思う。解説は酷い。2025/07/17




