出版社内容情報
小説、紀行文、エッセイ、俳句……作家は、その街を一途に書いてきた。『東京骨灰紀行』等65年間の作品から選んだ決定版アンソロジー。解説 池内紀
小沢 信男[オザワ ノブオ]
内容説明
小説、紀行文、エッセイ、評伝、書評、詩、俳句。「新東京感傷散歩」でデビューして以来60年以上の文業において、作家は一途に「東京」を歩き、書いてきた。焼跡の鮮明な記憶、銀座に暮らした幼少期の思い出、佐多稲子や辻征夫の作品と人生、「千人斬」松の門三艸子…闊達なユーモアと確かな観察眼で、町とそこに生きる人々を描きだす。『東京骨灰紀行』著者の集大成。
目次
第1章 焼跡の街
第2章 感傷から骨灰へ―街を歩く
第3章 わが忘れなば―小説集
第4章 記憶の街角
第5章 東京の人
第6章 東京万華鏡―ぼくの読書録
第7章 街のこだま―俳句と詩
著者等紹介
小沢信男[オザワノブオ]
1927年生まれ。東京・銀座西8丁目育ち。日本大学芸術学部卒業。大学在学中の52年、『江古田文学』掲載の「新東京感傷散歩」を花田清輝に認められ、53年に「新日本文学会」に入会。以後、小説、詩、俳句、評論、エッセイ、ルポルタージュなど多ジャンルにわたり文筆活動を行う(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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Inzaghico (Etsuko Oshita)
4
どの文章も、詩人ならではなのか、柔らかくて、敬体常体交ぜ書きでにこやかに読み進めるのだが、ときに鋭い視点が入り込む。読者にも質問を投げかけてくることがあって、思わず本に向かって返事をしなければならないような気になるのが不思議な魅力だ。2019/04/06
Nobfunky
1
著者の本は初めて読んだ。70年にわたる著作の集大成だ。全体としては軽妙洒脱な文体だが、戦後の描写が生々しい。死体の山、満席の映画館。特殊慰安施設協会。パンパン。当時の市井の様子が分かって興味深かった。2017/05/04
あぎる
0
流し読み。東京東側の話が多かった。西側しかわからないので、ちと残念。でも知らない土地を知れたのは良かった。2017/09/14