ちくま文庫<br> さようなら、オレンジ

個数:

ちくま文庫
さようなら、オレンジ

  • ウェブストアに6冊在庫がございます。(2024年04月23日 20時25分現在)
    通常、ご注文翌日~2日後に出荷されます。
  • 出荷予定日とご注意事項
    ※上記を必ずご確認ください

    【ご注意事項】 ※必ずお読みください
    ◆在庫数は刻々と変動しており、ご注文手続き中に減ることもございます。
    ◆在庫数以上の数量をご注文の場合には、超過した分はお取り寄せとなり日数がかかります。入手できないこともございます。
    ◆事情により出荷が遅れる場合がございます。
    ◆お届け日のご指定は承っておりません。
    ◆「帯」はお付けできない場合がございます。
    ◆画像の表紙や帯等は実物とは異なる場合があります。
    ◆特に表記のない限り特典はありません。
    ◆別冊解答などの付属品はお付けできない場合がございます。
  • ●店舗受取サービス(送料無料)もご利用いただけます。
    ご注文ステップ「お届け先情報設定」にてお受け取り店をご指定ください。尚、受取店舗限定の特典はお付けできません。詳細はこちら
  • サイズ 文庫判/ページ数 176p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784480432995
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

出版社内容情報

オーストラリアに流れ着いたアフリカ難民サリマ。言葉も不自由な彼女が、新しい生活を切り拓いてゆく。第29回太宰治賞受賞・第150回芥川賞候補作。

内容説明

オーストラリアに流れてきたアフリカ難民サリマは、精肉作業場で働きつつ二人の息子を育てている。母語の読み書きすらままならない彼女は、職業訓練校で英語を学びはじめる。そこには、自分の夢をあきらめ夫について渡豪した日本人女性「ハリネズミ」との出会いが待っていた。人間としての尊厳と“言葉”を取り戻し異郷で逞しく生きる主人公の姿を描いて、大きな感動をよんだ話題作。第8回大江健三郎賞、第29回太宰治賞受賞。

著者等紹介

岩城けい[イワキケイ]
大阪生まれ。大学卒業後、単身渡豪。社内業務翻訳業経験ののち、結婚。在豪二十年。『さようなら、オレンジ』で2013年、第29回太宰治賞を受賞しデビュー。同作で、第150回芥川賞候補・第8回大江健三郎賞受賞・2014年本屋大賞4位(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

この商品が入っている本棚

1 ~ 2件/全2件

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ヴェネツィア

496
タイトルからは10代か、あるいは20代前半くらいの女性を主人公とした軽やかな恋愛小説を想定していた。ところが実際には、女性として生きる上での重層した生を問われるものであった。異文化の中でマイノリティとして、しかも女性であるということは二重の意味でのマイノリティ性を背負うことになる。異郷の地で生きるサリマ、ハリガネ、パオラのそれぞれの「言葉」との闘いは生そのものと切り結び、痛切であるがゆえに、小説として昇華しえたのだと思われる。作家の中から出てきた、切れば血のでるような小説だ。2019/09/08

Shinji

119
稚拙と言えばそうなのかもしれないが、サリマの作文が圧巻。記憶に焼き付いた日常を語っただけであろう、このたどたどしい言葉たちがこれだけ胸を打つとは思いもよらなかったです。異国でのマイノリティーが大変なのは知識としてあっても名前での差別、言葉での差別がまかり通っている事に言いようのない思いが募ります。 サリマの様に生きていく術としてセカンド・ランゲージもそうだが、自身のキャリアとして習得するセカンド・ランゲージも新たに命を授かるようなセカンド・チャンスですね。駅での別れの場面... 良かったです♪2016/08/04

あすなろ

119
さよなら、おひさま。おひさまは、オレンジ色の夢の象徴。さよならの時は、夢と共に朱色に変わる。難民・移民をテーマにした珍しい作品。加えて、移民が難民を描く構成。そこでは、我々凡人・平和ボケ・我が国しか知らぬ自分への自問自答が背後に常にある。オレンジが朱色に変わった時、それは自分を生かしておく火となり、消えることない希望となる。うーむ。芥川賞にノミネートされただけの価値ある重厚な作品だと思い、感慨に浸っている。2016/02/03

サンダーバード@読メ野鳥の会・怪鳥

118
生まれ故郷を追われたアフリカ難民の「サリマ」、自分の夢を諦め日本からきた「ハリネズミ」、イタリア移民の「オリーブ」。共にそれぞれの理由で住み慣れた故郷を離れ、文化の違う異国で暮らす三人の女性達。「言語」ということが一つのテーマかな?良い話だと思うのですが、何故語り手が変わるとそれぞれの名前が違うのか?その辺は読み進むにつれてストンと納得するのですが、そんなことが気になりストーリーに入り込めませんでした。おバカな私には、シンプルな方が楽しめたな。技巧を凝らして逆に面白さがそがれた感覚。ちょっと残念。★★★2015/09/11

りゅう☆

110
難民移住者サリマはスーパーで働き苦手な英語の学校に通う。そこでハリネズミと名付けた級友らと出会う。一方、夫の仕事で海外に住む日本人女性Sが恩師宛に書いた手紙が語られる。翻訳っぽいなと感じつつ、二つの話が繋がり意外な構成に驚き。夫の失踪や再来で苦しんだり、苦手な英語で書いた作文は稚拙だがグッときたり、下の子の変化に嬉しかったり、Sは喪失の悲しみから妊娠に戸惑ったりと人生が濃縮。「意識はその人自身によってしか変えられない」という言葉が深い。だからこそ充実感と幸福を味わえる。サリマと監督のその後が気になるな~。2017/09/29

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/9809910
  • ご注意事項

    ご注意
    リンク先のウェブサイトは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」のページで、紀伊國屋書店のウェブサイトではなく、紀伊國屋書店の管理下にはないものです。
    この告知で掲載しているウェブサイトのアドレスについては、当ページ作成時点のものです。ウェブサイトのアドレスについては廃止や変更されることがあります。
    最新のアドレスについては、お客様ご自身でご確認ください。
    リンク先のウェブサイトについては、「株式会社ブックウォーカー」にご確認ください。