出版社内容情報
「普通」になれない少女たちの痛々しさや強さをリアルに描き出し、全米の若者を虜にした最高に刺激的な〈9つの物語〉。解説 山崎まどか
内容説明
ふたりの母親に育てられた少女は、見知らぬ父親を探すためにたったひとりでアメリカ横断の旅に出る(「マンハッタンのドラゴン」)。同人誌をきっかけに憧れのミュージシャンにインタビューできることとなったふたりのオタク少女は…(表題作)。少女の痛々しさや切なさを、大量のサブカルチャーとともにとびきりリアルに描いた“9つの物語”。
著者等紹介
ブロック,フランチェスカ・リア[ブロック,フランチェスカリア] [Block,Francesca Lia]
1962年ロサンゼルスのハリウッド生まれ。カリフォルニア大学バークリー校在籍時に初めて書いた小説『ウィーツィー・バット』とそのシリーズで、新しいヤングアダルトの書き手として一躍注目を集め、その後発表した作品も軒並み高評価を得る。2005年には、ヤングアダルトの執筆活動がアメリカ図書館協会に認められて“Margaret Edwards Award”を受賞した
金原瑞人[カネハラミズヒト]
1954年岡山県生まれ。法政大学教授、翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
みっぴー
53
マイノリティに属する人達を扱った作品が多かったです。どの話も主人公は、二十歳未満の少女。クラブ、ロックバンド、ビーチ、ドライブ、ドラッグ、、、少女達を取り巻く様々な誘惑。それを当たり前のように受け入れる少女達。最高にクールです。特に二人の母と暮らす少女が、父を探しに旅に出る『マンハッタンのドラゴン』が素晴らしかった。次点は『ブルー』。十年、二十年後、彼女達はどんな大人になっているのだろうか…2017/06/29
ひめか*
42
金原さん翻訳だから面白そうだと期待したけれど、思ったほど面白くなかった。ポップでアメリカンな少女小説。活字もカラフルのグラデーションになっていて、ヤングアダルトっぽいなと思った。女の子二人で雑誌を作ったりするキラキラ少女小説な面もあれば、好きな男の子にゲイだと告げられるなど、性や死について描く面もあって、10代の女の子としてはいろんなこと考えさせられる短編集になってるのではないかと思う。本当の父親探しの旅に出かける「マンハッタンのドラゴン」が個人的に一番印象に残り良かった。ラストが素敵。2016/03/31
絹恵
41
心に大切に秘める永遠の純粋性を、宝箱をそっと開けて光に透かして見たようでした。海を泳ぎ切る途中に出逢う別れと胸を突く痛みによって、この海が涙で出来ていたことを知ります。そして愛を知ることで、この海のその深さを知ります。たくさんのことを知って行く過程で、思いが思い出になって、たくさんの大切なことを忘れてしまう切なさを思い出しました。2015/03/06
あんこ
22
こういう本が中学生のときにあればよかったのに!と。文体はほんとうにポップ&キュート。でもファンタジーっぽい感じがあるのに、中身は結構いろんな問題を描いているのでそのギャップに驚きます。それぞれの短編で何が正解か突きつけてこないところも好印象でした。欲を言うと過去に遡って10代前半のわたしの枕元に置いてきたいところだけど、今読めてよかった!2016/11/13
KI
20
私とあなたが一緒なら最強だと思うんだ。2019/02/15
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