ちくま文庫<br> サンカの民と被差別の世界―隠された日本 中国・関東

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ちくま文庫
サンカの民と被差別の世界―隠された日本 中国・関東

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  • サイズ 文庫判/ページ数 295p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784480431714
  • NDC分類 914.6
  • Cコード C0139

出版社内容情報

歴史の基層に埋もれた、忘れられた日本を掘り起こす。漂泊に生きた海の民・山の民。身分制で賤民とされた人々。彼らが現在に問いかけるものとは。

内容説明

「著者のことば」私は、隠された歴史のひだを見なければ、“日本人のこころ”を考えたことにはならないと思っています。今回は「家船」漁民という海の漂泊民から「サンカ」という山の漂泊民へ、そして、日本人とは何かという問題まで踏みこむことになりました。それは、これまでに体験したことのなかった新しいことを知り、自分自身も興奮させられる旅でした。

目次

第1部 海の漂泊民、山の漂泊民(海を住処とする「家船」の人びと;幻の「サンカ」を求めて;漂泊者の思想とその豊饒な文化)
第2部 東都の闇に生きた被差別の民(「浅草弾左衛門」と呼ばれた賎民の王;生と死、聖と賎、美と醜の境界;「フーテンの寅さん」への憧れ)

著者等紹介

五木寛之[イツキヒロユキ]
1932年(昭和7年)福岡県生まれ。朝鮮半島より引き揚げたのち、早稲田大学露文科に学ぶ。編集者、作詞家、ルポライター等を経て、66年『さらばモスクワ愚連隊』で小説現代新人賞、67年『蒼ざめた馬を見よ』で直木賞、76年『青春の門』(筑豊編他)で吉川英治文学賞を受賞。81年より一時休筆して龍谷大学に学んだが、のち文壇に復帰。2002年に菊池寛賞を、英語版『TARIKI』が2001年度ブック・オブ・ザ・イヤースピリチュアル部門を、04年には仏教伝道文化賞、09年にはNHK放送文化賞、10年『親鸞』が毎日出版文化賞を受賞し、ベストセラーとなった(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

Shoji

58
歴史学、とりわけ民俗学を学ぼうとした場合、避けて通れないのが差別の歴史である。倭国には古代からケガレという概念が人の心根に存在していた。中世ないし近世以降、そのケガレを専門に扱うスペシャリスト集団をエタと読んだ。エタの起源はどうやら漂泊民(サンカなど)にあるようだ。ところで、部落差別というものは日本にしかないそうだ。スペシャリスト集団であった筈のエタあるいはサンカは近世、近代になって差別対象になってしまった。それは分かった。もう一歩踏み込んで、差別の歴史を分かりやすく解説して欲しかったかな。2017/12/27

HANA

45
中国と関東、一見離れてなんの関連もなさろうな土地を漂白の民という一点で結びつけている。中国は家船とサンカ、関東は被差別部落を中心に扱っているが、前者は特に著者の初期作品によく書かれていたなあ。サンカの部分は柳田と三角寛を中心に書かれていて面白く読めた。やはり著者の関心のあるのは今も昔も変わらないという事か。他にも聖と穢、芸能など民俗学に興味があるなら避けては通れない話題が盛りだくさん。ある程度民俗学に親しんでいると特に目新しい事が書かれているわけではないが、書き方が優しいせいか実にわかりやすかった。2014/07/17

LUNE MER

12
定説を覆すといった眉唾物の歴史本を読むより、この手の本を読んだ方が本当に自分の歴史観を揺さぶられる。本書で初めて知った事柄も多いが、他のところで既に学んでいた史実や史観と此処でも出会ったことから、真実味を伴う非常に説得力のある内容であった。例の如く読後に山川の日本史テキスト確認したら極々僅かではあったものの、全く記載がないわけではなかった。つまり、文部省も認めざるを得ないってこと、このような歴史が我々の国にあった(というよりはその延長が今なんだ)ということを。まさにQue sais je?ってやつ。2019/12/09

ドラマチックガス

9
サンカおよび被差別民に対する関心から。タイトルの割に、サンカに関する記述は全体の1/3くらい。あとは家船や吉原、寅さんなど。根底にあるのはマージナルな人々への関心だそう。「山窩」表記の危うさや、実際に家船、サンカ生活をしていた人たちとのやり取りは素晴らしい。研究書1/3と五木さんのエッセー2/3といった感じ。期待していたものとは少し違っていたけれど、面白かった。シリーズの他の巻も気になる。2023/06/04

紫の煙

8
「風の王国」で知ったサンカについての本だと思ったが、前半は瀬戸内海の船で生活した「家船」の人たちと、サンカについて取り上げ、後半はエタ・非人の頭であった弾左衛門らについて書かれている。五木氏の下町への共感、愛があふれている。2019/06/16

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