内容説明
星新一との仕事でも知られる天才イラストレーター・真鍋博が、頭の体操として考え、あたため、育ててきた“夢の発明品”129個の大博覧会!実現可能に見えるものからユーモアにみちた珍発明まで、ポップで精細なイラストとその解説文で、未だ実現しない夢に見る“日本の未来”を40年も前から語り続けています。日本SF界を支えた“思考”と“発想”をご堪能あれ!
目次
正像鏡
昼行燈
四次元階段
双鼻鏡・レーザー銃
光線ヨット
振子ポット・四角い卵
食用書籍
オプション側頭葉
複合頭脳
三次元鉛筆〔ほか〕
著者等紹介
真鍋博[マナベヒロシ]
1932‐2000年。愛媛県新居浜市生まれ。多摩美術大学油画科卒。日本SF作家クラブ会員。イラストレーターとして独特でシャープかつ繊細な画風で知られSF小説の挿絵、装幀を多く手掛ける。またSFや未来学に造詣が深く、テレビや新聞、雑誌での文明批評的発言、執筆活動のほか、日本万国博、沖縄国際海洋博、科学博に参画、バイコロジーの提唱など幅広い分野で活躍した(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
KAZOO
103
むかし真鍋さんの挿絵の本には沢山お世話になりました。カッパブックスや星新一さんのショートショートなどです。この本も50年前に出版されたものですが当時としてはこんなものがあったらいいなあと感じるものだったのでしょう。イラストと解説でよくわかりますが現在素手のできているものもあったりします。それにしても創造力と好みのイラストで楽しめました。2021/10/04
へくとぱすかる
35
1971年というから、40年以上の過去に発想され、描かれた作品。なのにこの本にちればめられた、未来的発明は少しも色あせていない。人間はそんなに一足飛びに未来を迎えることができないというわけだ。イラストレーターとしての真鍋さんの線は、どこかレトロで、それなのに今も未来志向のようである。ラストの発明品が実にユニーク!2014/04/02
阿呆った(旧・ことうら)
26
★星新一の本のイラストを描かれていた方によるアイデアの大博覧会だそうです。★知識を食べることで吸収する『食用書籍』•外付けHDDみたいな『オプション側頭葉』『メンタル•アイロン』『自発的鳥籠』あったらいいな★読メオフ会にてお借りした本2015/11/27
chiseiok
24
気の遠くなるような大昔に、親に内緒で本好きの叔母にハードカバー版買ってもらった記憶があります。子供なんでしれっと居間で読んでて、即親バレ、「勝手におばちゃんにねだるんじゃない!」とこっぴどく怒られましたが(笑)。まさかこの時代に再読できるなんて、ちくま文庫ありがとう。科学的な考証なんかはすっとばして、こんなんあったらスゴイな楽しいなとイメージされたであろう超発明品が、現代では実現しているもの、実現間近なものもあって、真鍋氏のセンスが鋭いのか、人類が優秀なのか…。懐かしさ込みですが、とっても楽しめました。2015/12/03
ヨーイチ
24
読了は40年以上前。単行本を買って舐める様に読んだ。綺麗で趣味のいい本だった。登録はしてあるが、本体は散逸。ちくま文庫での復刊を発見して衝動買。当時は星新一だけでは無く、SF全般で良く見かけた、イラストレイターの第一人者だった。創元版「レンズマン」シリーズの挿絵の記憶がある。2015/09/07