ちくま文庫
神国日本のトンデモ決戦生活

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  • サイズ 文庫判/ページ数 297p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784480431318
  • NDC分類 210.75
  • Cコード C0100

出版社内容情報

これが総力戦だ! 雑誌や広告を覆い尽くしたプロパガンダの数々が浮かび上がらせる戦時下日本のリアルな姿。関連図版を多数収録。

内容説明

「決戦生活」「決戦型ブラウス」「決戦盆踊り」「勝利の特攻生活」「アメリカ人をぶち殺せ」…。凄まじい戦意昂揚キャッチフレーズ群に塗りつぶされていく戦時下の日本を、当時の雑誌やパンフレットをもとにユーモアを交えた文章で楽しく紹介。神がかりプロパガンダと大衆動員によって作り出されたグロテスクな反‐理想郷(ディストピア)がここにある。しかし、これは近未来の日本の姿ではないと言い切れるだろうか?カラー図版多数収録。

目次

1 神々しき靖国の社
2 日本よい国
3 称えよ八紘一宇
4 勝ち抜く決戦生活
5 すべては勝利のために
6 言霊の戦争

著者等紹介

早川タダノリ[ハヤカワタダノリ]
1974年生まれ。フィルム製版工などを経て、現在は編集者として勤務(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ヨーイチ

14
写真付きでの戦前風俗史。こういう本は数多あり、大好きなので、見かけるとつい、買ってしまう。信頼出来るちくま文庫なので。テーマが国家、軍部の意向を受けた出版社の姿勢なので、この視点が意外と新鮮で「へえー」「アラアラ!」の連発で楽しく読了。何れだけトンデモが行われて来たというのは、まあ既知のこととしても改めて驚かされた。続く2014/04/15

かんちゃん

10
戦時の婦人雑誌の記事などを多数掲載していたので手に取ったが、蓋を開けてビックリのトンデモ本だ。本書は、反日・親中思想の普及を目指す中国帰還者連絡会の季刊誌に連載された記事をまとめたらしい。日教組も驚きの極左表現のオンパレード、これでもかと日本を誹謗する文面には、さすがにウンザリした。資料だと割り切って読破したが、再読することはないだろうな。あ〜疲れた、最悪。2015/03/29

Masakazu Fujino

9
トンデモな内容が続出だが、それが事実行われたことであり、現在まで尾を引いていることに、ぞっとする。2020/12/02

刳森伸一

7
戦中の日本で蔓延していたアホみたいなプロパガンダを「紙くず系古本」(作者弁)から抜き出し、当時の社会と世論の歪みと醜さと酷さとアホらしさを「トンデモ」として語る。軽い文体で茶化すような語りには賛否あるかと思うが、そんなことよりも、戦前戦中のクソのような「思想」が今の日本にも確実に伝わり、大きな権力すらを持っていることに危機感を覚えるし、覚えなければならない。2018/10/18

左手爆弾

7
こうしたものを笑って済ませるか、現在でもよく見る言説だけに笑えないと思うのか。基本的に資料集であって、大きくまとまっているわけではない。天皇が参拝することで靖国は維持され、昭和13年に礼儀作法が統一される、北原白秋や高村光太郎の愛国万歳ポエム、経済人たちは資源戦争としてとらえていたこと、ラジオ体操が日本文化として輸出されていたこと、栄養不足はないと宣伝されていたこと、朝夕1時間ずつの呪いで戦争に勝とうとしていたこと等々、常に物理的現実を無視して精神論で乗り切ろうとした美しき日本文化(棒)を味わえる。2016/09/06

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