ちくま文庫
簡単すぎる名画鑑賞術

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  • サイズ 文庫判/ページ数 233p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784480428851
  • NDC分類 720.79
  • Cコード C0171

出版社内容情報

『モナ・リザ』からゴッホ、ピカソ、ウォーホルまで、名画を前に誰もが感じる疑問を簡単すぎるほど明快に解き明かす。名画鑑賞が楽しくなる一冊。

内容説明

名画を前にして多くの人が感じる「どうしてこれが名画なの?」という疑問や戸惑い。そんな素直な感覚を出発点に『モナ・リザ』からモネ、マネ、ゴッホ、ピカソ、ウォーホルまで「見方の要点」を簡潔に解説、名画の魅力を明快に解き明かす。名画鑑賞が楽しくなる一冊。

目次

『モナ・リザ』の「!?」マーク―名画の中の名画に感動できない理由
現代アートの「??」マーク―これでもアートか??という気にさせる理由
モネのムラ塗り―好感度ナンバーワン印象派を代表する巨匠
マネのベタ塗り―スキャンダルの王者近代絵画のパイオニア
ドラクロアの色彩―印象派の色彩のルーツとなったロマン派の巨匠
レンブラントの陰影―ダ・ヴィンチと印象派をつなぐタッチと陰影
スーラの点描―現代メディアに先駆する色彩理論の実験者
ゴッホの渦巻―近代社会の病気を肩代わりした悲劇の画家
クリムトの平面―世紀末の美学を奏でる装飾の絵師
セザンヌの立体―美大入試の定番になった前衛手法
ピカソの自由―芸術の自由を象徴する二十世紀最大の画家
モンドリアンの厳密―モダン感覚が結晶する抽象絵画の最高峰

著者等紹介

西岡文彦[ニシオカフミヒコ]
1952(昭和27)年生まれ。多摩美術大学教授。版画家。柳宗悦門下の版画家森義利に入門、伝統技法「合羽刷」を徒弟制にて修得。雑誌『遊』の表紙担当を機に、出版の分野でも活躍。日本版画協会(’77)、国展(’78)新人賞、リュブリアナ国際版画ビエンナーレ50周年記念展(’05)招待出品(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

白義

16
歴史に残る名作絵画と言われても初見でその凄さに感じ入ることなどめったにない。モナリザだってピカソの数々の作品にしたところで、これが歴史的傑作…と言われてもそこらの絵と比べてどう凄いのかと戸惑うばかりだ。しかしその戸惑いや当惑こそが芸術に向き合う出発点であり、そこに確かな知識による教養が加わった時その当惑は確かな驚きに変わる。印象批評を排ししっかりした美術史と技巧の解説をベースに、モネの塗りを厚切り厚塗りバター・ジャムトーストというような砕けながらも的確な表現で抽象絵画まで駆け抜ける一級品の名画鑑賞の入門書2016/05/31

かな

16
なかなか楽しい読書だった。名画を見て「どこが素晴らしいんだ??」と戸惑ってもいいんだよ!と高尚で難解なイメージの強い"芸術"と庶民の私との距離を縮めてくれた気がする。モナリザを初めとして、(必ずしも時代順ではないが)光と色を描こうとした印象派、セザンヌ以降の形や奥行きに重きを置いた表現、分析と実験の現代芸術などを辿っていく。芸術と科学は密接につながっていることを知った。クリムトの華やかな揺らぎのあり方をマーラーの音楽に重ねて敷衍するなど、世相や映画なども媒体として絵画を読もうという姿勢も面白かった。2015/05/27

Ai

13
面白かった!し、為になった~! レオナルドダヴィンチが描いたモナリザには筆跡が全く見えないとか、スーラの点描は見る者の目の中で色が混ざり合うように描かれているとか、名画がなぜ名画と言われているのかを技術的な視点であれこれが解説されている。なるほどな!がたくさんあって、画家への尊敬の念が高まりました。2017/07/05

bluemint

9
モナリザってどこが良いんだろう、と思っていても今更口に出すとバカにされそうだが、この本ですっきり理解できた(ような気がする)。絵画史上初めて似顔絵ではない、人・女性としての肖像を描いたのだと教えられた。絵とか音楽に関し、先入観なく対象に接することも大切ではあるが、その歴史上の位置づけや生まれた経緯・理論・ルールなどを知ることにより、より深く味わうことができる。このような解説は私は今まで読んだことがない。抽象絵画についても目から鱗が落ちるような解説だった。2018/01/10

UK

7
無教養を露呈するようでなかなか人前で本音は言いにくいが今まで納得のいかなかった数々の名画。その意味をわかりやすく説明してくれる。こういう授業を学生の時にやってくれればね~。そうすれば横浜トリエンナーレがゴミの陳列だと腹を立てることもなかったろうに(笑)。自分の感覚はそのまま信じてもいい。ただそこで止まらずに、そう感じさせられる理由をきちんと知ることが1つの鑑賞の仕方、と理解できる。なるほど、鑑賞=味わって楽しむことと汎化するならば、これは酒にだって通じるモノがあるな。とワカルものに置き換えて納得の図。 2014/01/15

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