出版社内容情報
伝統職人たちの言葉を刻みつけた、渾身の聞き書き。「技」は岡山の船大工、福島の野鍛冶、東京の檜皮葺き職人など13の職人が自らの仕事を語る。
内容説明
代々、技を受け継ぎ、守ってきた職人たち。しかし伝統の技はいま、失われようとしている―。慈しむように彼らの言葉を刻みつけた、渾身の聞き書き。手仕事の思想を体現する職人たちの言葉がここにある。「技」は岡山の船大工、対馬の釣り針職人、福島の野鍛冶、宮崎の石工、岩手のシノダケ細工、鹿児島の箕作り師、東京の伝統的桧皮葺き職人など13の職人が、自らの仕事を語る。
目次
岡山の船大工―山元高一
沖縄・糸満のサバニ大工―大城正喜
熊野川の船大工―中尾勉
大阪の櫓櫂職人―山本安平
対馬の釣り針職人―満山泰弘
福島の野鍛冶―高木彰夫
宮崎の石工―田中光生
岩手のシノダケ細工―夏林チヤ
宮崎の竹細工師―廣島一夫
鹿児島の箕作り師―時吉秀志〔ほか〕
著者等紹介
塩野米松[シオノヨネマツ]
1947年、秋田県角館生まれ。作家。小説で四度、芥川賞候補に。聞き書きの名手。失われゆく伝統文化・技術の記録に精力的に取り組んでいる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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も~り~
3
丁寧に丁寧に職人さんの話を聞き書きする塩野さんも職人だ。2011/07/21
tomo
3
失われていく技、生活様式、つながりがある。なくなるものほど、もったいながるわけだが、自分にできることは本を通して読むことぐらい。今から弟子入りもできないし。せめて読みたい。2011/07/03
Machida Hiroshi
2
大好きな著者の本です。昔ながらの手業が消えていくのは寂しいですね。でも、手間がかかるのに、安い代替え品があるので、現実問題仕事が少なく食えないと言うのは僕らが安さと手軽さを求めすぎたのかな?とも思います。道具を使う人が居なくなると道具を作る人も居なくなると言うのも切ないです。こうした手業を残せる社会は成熟した社会なのかな?とおもいます。読み応えあり!おすすめですよ。2014/09/05