ちくま文庫
与太郎戦記ああ戦友

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  • サイズ 文庫判/ページ数 323p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784480427953
  • NDC分類 779.13
  • Cコード C0195

出版社内容情報

『与太郎戦記』シリーズ第三作。復員した秋本青年は、落語家になることを決意。個性豊かな芸人仲間や戦友たちとの交流を描く。

内容説明

『与太郎戦記』『陸軍落語兵』に続く、第三作。兵隊生活五年、負傷して復員し、復職できなくなった秋本青年は、落語家になることを決意。前座としての奮闘努力、お客に受けなければ、お金を稼がなければと必死の二つ目時代、そしてついに真打昇進を果たし、売れっ子落語家に。そんな彼と苦楽をともにする個性豊かな芸人仲間たち、生死のかかった日々を過ごした戦友たちとの交流。

目次

1 戦いすんで日が暮れて…の巻(終戦の辞;涙の病院生活 ほか)
2 前座奮戦す…の巻(元中隊長訪問;ビール運び ほか)
3 敵は幾万ありとても…の巻(落語作家志願;「ガード下」誕生 ほか)
4 アルバイトはつらいよ…の巻(寄席炎上;両国の花火 ほか)
5 マスコミ界へ突撃…の巻(落語討論会;真打昇進 ほか)
6 ああ戦友…の巻(初恋談義;涙の対面 ほか)

著者等紹介

春風亭柳昇[シュンプウテイリュウショウ]
1920年東京生まれ。本名秋本安雄。第二次世界大戦に陸軍歩兵として従軍。六代目春風亭柳橋の長男と戦友だった縁で、復員後の1946年入門。柳之助で前座。二つ目昇進で柳昇。1958年真打ち。出囃子は「お前とならば」。新作落語を得意とした。日本演芸家連合会長、落語芸術協会理事長などを歴任。1982年芸術祭優秀賞受賞、1990年勲四等瑞宝章受章。2003年6月、胃がんのため没。享年82歳(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

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くらーく

1
「今や春風亭柳昇と言えば、」なんて、TVでリアルタイムで見ていたなあ。あまり、印象に残っていなかったけど。もう、亡くなって15年も経っているんだね。結構、皮肉っぽくて、斜に構えた落語だったかな。 実際に戦争を経験した人の本だと、配属の部隊や戦地でずいぶんと印象が異なるね。そこが、興味深いところ。 本書で感じるのは、戦争とそれ以外の体験の濃度の違いかな。懐かしむのは戦争に関することばかり。落語会で実績を残し、会長や理事長をやり、勲章までもらっているのにね。 理不尽な思いをしたいるときの体験は、一生の思い出。2018/08/11

Crystal.B

0
復員してからの話ですが、戦時中の思い出も含め、飄々とした中にも経験した人でなければ書けないエピソード満載で、楽しく読みました。3部作の最後から読んでしまったので、あと2冊も読んでみようと思います。生死を分けるような経験をしたからこそ、あの「おとぼけ」ぶりを発揮できたのかもしれません。戦地で亡くなった戦友のご家族を訪ねて、思い出話で泣かせた後で、「悪いことばかりじゃなかったよ」と笑わせてあげています。辛いことがあっても、人生は「洒落のめし」てナンボと思えます。2014/01/23

いちはじめ

0
戦記とはあるが、戦後、落語家になってからの話が主。相変わらず、飄々とした語り口に味がある。2011/08/15

なかがわみやこ

0
先日あーる君を読んだので名前にひかれて。語り口が軽妙でサラリと読めるが、けっこう凄い話だ。他の2編も読もうかな。2011/02/25

MIRACLE

0
戦後、落語家になってからの出来事を、軍隊時代の旧友との交流を中心に綴った本。2018/01/14

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