ちくま文庫<br> ゲバルト時代―Since一九六七‐一九七三

電子版価格
¥935
  • 電書あり
  • ポイントキャンペーン

ちくま文庫
ゲバルト時代―Since一九六七‐一九七三

  • ただいまウェブストアではご注文を受け付けておりません。
  • サイズ 文庫判/ページ数 475p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784480427892
  • NDC分類 916
  • Cコード C0195

出版社内容情報

羽田闘争から東大安田講堂の攻防、三里塚闘争、連合赤軍のリンチ殺人を経て収監されるまで、末端活動家としての体験の赤裸々な記録。

内容説明

1967年から6年間、著者は末端活動家として常に現場にいた。それは、羽田闘争から東大安田講堂の攻防、三里塚闘争を経て連合赤軍のリンチ殺人事件まで、日本中が「熱く、激しく、燃えた」季節だった。うなる警棒、飛び交うガス弾、絡み合うゲバ棒に囲まれる日常。そして革命幻想と現実の間で揺れる心理、「塀の中」の体験など、疾風怒涛の時代の極私的ドキュメント。

目次

プロローグ 衝撃のゲバルトデビュー
第1章 サヨク少年の高校時代
第2章 浪人生、ベ平連に出入りする
第3章 旗揚げ、高校生反戦闘争委員会
第4章 全共闘、大いに名をあげる
第5章 そして東大安田講堂
第6章 ゲバルトの真打ち、赤軍派登場
第7章 ヘタレ、赤軍派からトン走する
第8章 三島由紀夫、切腹する
第9章 「革命ごっこ」の終焉、連合赤軍リンチ殺人
第10章 逮捕、ブタ箱に入る
第11章 檻の中のあまり優雅でない生活
エピローグ グッドバイ「あの頃」

著者等紹介

中野正夫[ナカノマサオ]
1948年東京生まれ。都立城南高校卒業後、6年間、「極左」活動家として党派、職業、住所を転々とする。その後、理工系出版社に入社し、コンピュータ、プログラミング関連、理工書の編集・出版に携わる。大病を機に会社を辞め、現在は無職(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

それん君

1
新左翼、過激派の著者の回想録。 セックス話が面白かった。 いつの時代も大学生の性に対する情熱は変わらないもんだなー笑 でも政治に対する著者なりの考えの型もなんとなくわかった。 一つだけ言えることはこの方は反対意見にも耳を傾けて、自分と同じリベラル派の意見を疑ったことかな? 「本当に自分の信じているこれは正しいのか?」 「反対意見は本当に間違ってるのか?」 そうした検討が見られた。 僕も忘れずにしたい。2018/09/09

Masayuki Shimura

1
[要するに、若さの頃]往時を知らない人が一般に「極左」「ゲバルト」「赤軍」といった言葉から受け取る印象と、ずいぶん異なる世界が本書には広がっていました。いわば活動に加わることが「ブーム」であった世相で、若者は単なる自己表現や、ともすれば暇つぶしのために参加をしていた一面が記されています。もはや歴史となりつつあるその活動をありのままに(若干そんなことまで書いて大丈夫かという記述も含めて)残してくれたことは、その歴史に地に足のついた見方を加えてくれるといった意味で非常に有益だと思います。 2017/04/05

えろこ

1
「学生運動」って結局なんなのでしょうかね。本書を読んでも、「起こった出来事」はわかりましたが、「起こった原因」についてはさっぱりわかりませんでした。私の周囲にいる、両親をはじめとするその世代の大人に聞いてもほとんど教えてくれませんし。なんだかモヤモヤ。ともあれ、軽妙な語り口で面白い一冊でした。作者は自身を「ヘタレ」と卑下していますが、常に周囲を冷徹に見まわし、朱に染まらず、確固たる意志の基行動していたわけですから、まあしっかりとした人ではありますよね2013/12/24

瓜月(武部伸一)

0
60年代末から70年代初め、ある一群の青年たちの雰囲気が良く判ります。 東京入管闘、チョッパリの会時代の、横井勝さんが登場して来たのが、感慨深かった。 昨年、親父が亡くなる前の入院付き添いの時間に、ずっと読んでいた。2011/06/20

ひだりかわ

0
学生運動は興味があって多少調べたりはしていたけれど、この本で学生運動の現実がすごくよく感じ取れたように思う。著者自身が「自己表現だった」と言う通り、若い力の発露、青春そのものでもあったのだろう。著者の分析として他に、セクトを選ぶのは、結局のところ理論などではなく、個人的な好き嫌いなど感情的な部分が強いとする指摘も、なかなか鋭い。ただ、覚えていることを全て書こうとしすぎているのか、本筋とは関係ない、比較的どうでもいいことも多く書かれていて、多少読みづらかった。資料価値は高いのかもしれないとは思うが。。2011/07/26

外部のウェブサイトに移動します

よろしければ下記URLをクリックしてください。

https://bookmeter.com/books/2138433
  • ご注意事項