出版社内容情報
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内容説明
東京に生まれた沖縄人二世の著者が、母の残した言葉を頼りに家族の歴史をたどる旅に出た。沖縄本島、戦後密貿易の行われた与那国島、そして母の育った台湾…人に出会い、巡り合わせの不思議に出会い、掘り起こされる数々の事実は、日本、沖縄、台湾近代史と交錯し、明治以来、日本、台湾、アメリカの狭間で揺れながら生きた沖縄人たちの姿を浮き彫りにする。
目次
第1章 朝保と夏子の東京
第2章 台湾での第一歩
第3章 児玉町の家
第4章 石垣島に暮らす台湾の人々
第5章 沖縄、台湾、二つの終戦
第6章 オランダ屋敷の客人たち
著者等紹介
与那原恵[ヨナハラケイ]
1958年東京生まれ。ノンフィクションライター(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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くにお
4
沖縄にルーツを持つノンフィクションライターが台湾、沖縄、東京を舞台に自らのファミリーヒストリーを描く。20年近く費やしたという大作。森鴎外の手記に登場する祖父、沖縄人初の日劇女優、父は植民地の台北で開業医、父の弟は沖縄美術史の重鎮。こうした個人を通してみる密度の高い沖縄・台湾・日本の近代史。与那原家の歴史は少し飛び抜けているかもしれないが、誰しもこうしたドラマチックな個人史が大きな歴史の中に埋もれているのだと思う。こんなふうにして没頭する現地での調査や図書館の調べ物は本当に楽しいんだろうなあ。2018/08/20
tecchan
2
東京で生まれ育った著者が、若くして亡くなった両親、そして祖父母の足跡を探して、ルーツである沖縄、さらに台湾を旅する。 一家族の物語だけでなく、沖縄の歩んだ激動の100年の歴史、そして、台湾、沖縄、日本にとっての「近代」とはなんだったのかを考えさせられる。2017/12/20
MrO
1
長い長い家族の物語だ。楡家の人々を再読したくなってしまった2010/08/16
midnightbluesky
1
ちょっと感傷的・情緒的になりすぎて、文章がよみにくくなってしまっている。歴史背景の簡潔でわかりやすい説明とは対照的なのが残念。2010/02/26