出版社内容情報
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内容説明
初等教育から大学まで、混迷する教育。意欲を失った子供や若者たち。学校は何のためにあるのだろうか?歴史を振り返ると、学校教育という制度は新しく、知識は「独学」によって各個人が自発的に獲得するものだった。しかも現在、IT技術の急速な進歩は時間と空間を圧縮し、「独学」の可能性はますます広がりつつある。「やる気」という視点から教育の原点に迫る。
目次
1(独学のすすめ;学ぶこころ;意欲の問題;読書について;生き方の学習;情報時代の自己教育)
2(教養とはなにか;お稽古ごと;「しごと」の意味;「問題」とはなにか;創造性というもの)
3(わがままな期待;試験の社会史;「専門」とはなにか;外国語の教育;学問の流動性;学校の意味―あとがきにかえて;あたらしい読者のために―ちくま文庫版へのあとがき)
著者等紹介
加藤秀俊[カトウヒデトシ]
1930年生まれ。東京生まれ。社会学博士。一橋大学を卒業後、京都大学、スタンフォード大学、ハワイ大学などで教える(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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佐島楓
57
独学についての本を読んでいて出会う。最終章を読んでそうだよなあ、教員が保守的だから学生も守りに入るんだよなあ……と深く納得した。あちらこちら移動なさった先生の方がお話の内容も深まるし、人間的にも面白い。学生の側も受動的にではなく学びたくなるだろう、そんな先生に教われば。2018/12/29
団塊シニア
31
学校に行けないから独学で勉強するのだと考えられてるが、独学できっちり学問のできない人がやむをえず学校に行って教育を受けているのだという言葉は一理あるような気がする。2017/08/21
ぼけみあん@ARIA6人娘さんが好き
20
50年近く前に書かれた本とは思えない。2023/10/23
WATA
13
教育とは一生続くものであり、その大部分は独学によるものだ、ということを教えてくれる。古い本だが、今読んでも内容は色褪せない。2014/01/11
さぼてん
12
ひらがなが多く多少読みづらかったのですが、文章が平明で非常に分かりやすく、私にも容易に理解することができました。学校は要らない...という意見には現役の学生として反対ですが、最後の方の専門分野や教科目のくだりには感動、そして共感しました。こんなに古い本なのに、日本人と今の日本社会の核心を突いていて、少なからずどきっとしました。2014/02/24