内容説明
古今亭志ん朝が生前唯一、その落語の録音を許したプロデューサーであり、数多くの落語家の音源制作を手掛けた著者が、折々に書いてきた「古今亭志ん朝」の素顔、横顔、そして志ん朝落語に関する評論を、あらたに書き下ろした文章を含め、一冊にまとめる。初めて言葉を交わした日から、早すぎる死まで…。一人のプロデューサーの記憶に焼きついた、一代の落語家の姿を追憶する。
目次
第1章 その芸―「志ん朝七夜」をめぐって
第2章 古今亭志ん朝―その人と歩み
第3章 志ん朝あれこれ
第4章 古今亭志ん朝と遺すということ
志ん朝は復活している―あとがきに代えて
著者等紹介
京須偕充[キョウストモミツ]
1942年東京生まれ。ソニー・ミュージック学芸プロデューサー時代に三遊亭圓生『圓生百席』の録音を手掛け、録音を渋っていた古今亭志ん朝が唯一その高座の録音を許した(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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うー(今年も遅くなります)
15
最近また彼の噺が聴きたくなり、この本も再読。三代目古今亭志ん朝を落語家と明確には認識していなかったあの頃。それでも訃報ニュースに衝撃をうけたことをいまだ鮮明に覚えている。「レコードは遺る。芸は残したくない」と渋った師匠と、遺すため奔走したプロデューサー京須氏。。。亡くなられてもう20年以上たった事が今だに信じられない。2023/08/13
チェアー
14
志ん朝の気難しさ、めんどくさがりなんだけどいったんやり始めると完璧を目指す性質、などがよく分かる。男子とは違った狂人だったということ。落語を聞いてみようと思う。2020/01/23
退院した雨巫女。
12
《私‐図書館》この本でいう晩年の志ん朝さんの落語を観てないことに気付く。若い頃の必殺シリーズに出ていた時の頃は、落語も聴いてたのに、なぜだろう。2013/06/06
toritaro55
5
京須さんは、テレビの解説なんかだと朴訥な感じだけど、この本の中で語る志ん朝さんは時にすごくリアルで生々しい。 愛に満ちた本。今の若い落語家たちは志ん朝さんの志の高さをどう見るのだろうか。 自分も、もっともっと高座を聴かねば、寄席に行かねば、と思う。2016/06/16
hitsuji023
2
志ん朝の落語をCDに残してくれたことに感謝。2019/07/27