内容説明
「美苗」は12歳で渡米し滞在20年目を迎えた大学院生。アメリカに溶け込めず、漱石や一葉など日本近代文学を読み耽りつつ育ったが、現代の日本にも違和感を覚え帰国をためらい続けてきた。雪のある日、ニューヨークの片隅で生きる彫刻家の姉と、英語・日本語まじりの長電話が始まる。異国に生きる姉妹の孤独を通じて浮き彫りになるものとは…。本邦初、横書きbilingual小説の試み。
著者等紹介
水村美苗[ミズムラミナエ]
東京生れ。12歳で渡米。イェール大学卒、仏文専攻。同大学院修了後、帰国。のち、プリンストン大学などで日本近代文学を教える。1990年『續明暗』を刊行し芸術選奨新人賞、95年に『私小説from left to right』で野間文芸新人賞を受賞。98年に辻邦生氏との往復書簡『手紙、栞を添えて』刊行。2002年『本格小説』で読売文学賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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