出版社内容情報
ちくま日本文学010 三島由紀夫
永遠の若者であろうとした
大作家の肖像
目次
海と夕焼
中世
夜の仕度
家族合せ
幸福という病気の療法
真珠
三原色
喜びの琴
私の遍歴時代 抄
終末感からの出発
わが魅せられたるもの
人に迷惑かけて死ぬべし
文弱柔弱を旨とすべし
告白するなかれ
【解説: 森毅 】
内容説明
永遠の若者であろうとした大作家の肖像。
著者等紹介
三島由紀夫[ミシマユキオ]
1925‐1970。本名平岡公威。東京・四谷生まれ。学習院中等科在学中、「三島由紀夫」のペンネームで「花ざかりの森」を書き、早熟の才をうたわれる。東大法科を経て大蔵省に入るが、まもなく退職。「仮面の告白」によって文壇の地位を確立。以後、「愛の渇き」「金閣寺」「潮騒」「憂国」など、次々と話題作を発表、たえずジャーナリズムの渦中にあった(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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優希
49
肉体と精神を軸にした短編や戯曲が多い印象です。自ら体を鍛えたりしていたので、肉体ありきなのでしょうね。若者の文学と言えるので、自然と肉体と精神を考えるのかもしれません。天才ですね。2022/02/08
優希
44
再読です。小説、エッセイ、戯曲の構成で、肉体と精神を軸にした作品を収録している印象です。三島自身も肉体を鍛えていたことからも、耽美の風景を切り捨て、自己意識が投入されているように思えてなりません。独自の感覚がどこを切り取っても見えるのです。独特の文学意識が込められているからと言っても良いですね。2023/10/24
さぜん
38
今年の目標であった月1全集読破は何とか完遂。そして奇縁にも三島由紀夫だった。先日「春の雪」を読んだが、三島作品の幅広さ、奥深さになかなか読み進められず。作家の顔が見えるものはあの最期からは想像つかない文学性を感じた。12人の文豪作品をつまみぐいのように読んできた1年だったが、苦戦も多かった。読みたい本がまだ山のようにある。全集は興味のある作家に絞っていこう。2025/12/27
ころこ
37
小説、戯曲、エッセイの3部構成になっていて、いわゆる三島の耽美的な小説のイメージを破壊する意図を感じます。私なりに意図を解釈すると、三島の小説はどこを切り取っても三島の自意識が刻印されている。ところが戯曲とはむしろ自意識だけの構築物であり三島にあっている形式である。エッセイになると自意識の表出が無くなっている。自意識とは仮面を「仮面」といってしまうことですが、三島の文章が苦手な読者もエッセイを終わりから逆に読んでいくと、彼の最期が暗示されている文章と共に、とはいえ意外と読めることに気付くかも知れません。右2022/03/24
ふな
18
(図書館本)真面目な人かと思っていたらユーモアのセンスもあるらしい。「不道徳教育講座」には笑わせてもらった。「文弱柔弱を旨とすべし」そういう男子ばかりなら戦争なぞ起きないだろうな。「三原色」には「綺麗」「美しい」という表現が多く出てくるが、この人は外面に重きを置いているのだと感じた。「告白するなかれ」内面をだらだら吐き出しても仕方ない。2015/08/19




