内容説明
京都といえば修学旅行。修学旅行といえば、お寺や仏像。イコール退屈。それは、子供の修学旅行だったから。お寺の造作や仏像、襖絵などの味わいを感じられるようになるにはオトナであることが必要だ。歳をとって初めて日本美術の愉しみ方が分かるようになるのだ。金閣寺や清水寺、桂離宮、平等院などの京都名所を「日本美術応援団」の2人が行く。
目次
金閣―「むきだし」の金は今日もリニューアル中
二条城―ゼネコン狩野株式会社の大仕事
東寺―とうじのまんま、ぶっきらぼうに並んでます
高台寺・円徳院―和尚の留守中に描いちゃいました
清水寺―信仰と観光の幸福な結合
京都御所―ミカドの留守番130年
桂離宮―純粋な贅沢を死守してきました
平等院―平安貴族が夢見たサンダーバード基地
銀閣―砂に銀を映したアーティストは誰か?
樂美術館―楽茶碗、15代目も楽じゃない
待庵―利休がしかけたワナつき二畳
嵐山―貧修学旅行生、嵐山の秘部に迷い込む
著者等紹介
赤瀬川原平[アカセガワゲンペイ]
1937年横浜生まれ。画家。作家。路上観察学会会員。武蔵野美術学校中退。前衛芸術家、千円札事件被告、イラストレーターなどを経て、1981年『父が消えた』(尾辻克彦の筆名で発表)で第84回芥川賞を受賞
山下裕二[ヤマシタユウジ]
1958年広島県呉市生まれ。明治学院大学教授。東京大学大学院修了(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
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nemuro
43
なぜかブログ内の検索にはヒットせず。「2008年10月10日 第1刷発行/2018年6月10日 第3刷発行」。してみると2018年若しくは2019年の9月、極個人的恒例行事・「甲子園参戦!&関西書店巡り」時に大阪・京都・奈良・神戸のどこか(タイトルを考慮すればおそらくは京都)の書店で購入した可能性も否定できないなどと勝手に推理を楽しんでみた。さて、『下着の捨てどき』(平松洋子)に続く“しりとり読書・96冊目”の本書。思えば約半世紀前。特急おおとり・青函連絡船・夜行寝台列車・新幹線にて辿り着いた京都である。2023/06/24
かっぱ
35
京都の観光名所ばかりだけど、ちょっと視点が違う。そこがオトナってことで。待庵のよさは実際に中に入ってみないと分からないのじゃないか。外から見るだけなら大山崎町歴史資料館のレプリカでもいいかと思える。中に入れたお二人がうらやましい。確かに東寺は国宝が無造作に並べられてるところがいいところ。銀閣の銀沙灘は前衛芸術?そして、平等院はサンダーバード基地?みうらじゅんさんの解説もよかった。2016/05/15
岡部敬史/おかべたかし
34
京都の寺社仏閣についてご両人があれこれ語る話には、驚く発見が満ち満ちていて実に楽しく「俺も修学旅行行きたい!」と強く思わせます。「コドモの時は、あんなにつまんなかったのに……」という帯コピーもコンセプトも大好き。こないだ同窓会の面々から「オトナの修学旅行行こう」と誘われたので、ウキウキしながら再読中。2015/12/22
TANGO
20
修学旅行で京都に行ったけれど、ここに載ってるいわゆる名所には行ってなくて、オトナになったからこそ楽しめる京都に行きたくなる。何にも知らずに行く楽しみ方もいいけれど、何かを知ってるからこそ、味わえるモノもあるとオトナが教えてくれた。2013/05/30
しーふぉ
15
修学旅行で行き、当時は何が良いのかよく分からなかった場所でも、大人になってから行くと良さが分かるようになっている。2015/01/24